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御主人様と二匹の奴隷達の物語

レイが綴る牝奴隷ハルとレイの物語、、、、、。ほんの偶然が、私を、、、。

花売り娘

 
「春はいらんかねぇ~、花はいらんかねぇ~、、」
そんな感じの声が聞こえる。
遠くまでよくとおる涼やかな娘の声。
どこかの地域特産品イベントだろうか、
人通りの多い歩行者天国に、
やわらかで、素敵な春を告げている、、、。



「売春営業か?」
すれちがった男のつぶやきが聞こえた。


バカヤロウ!! なんて事を言うんだ、、
せっかく春を楽しんでいたのにぃ、、、


絞め殺しても、罪にはならない、
、、、、それを確信した。


、、、残念ながら、絞め殺さなかったけれど、、、、、。







         先日の春を感じる暖かい休日の事でした。
 

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相対性理論

先日、「夕顔」のタイトルでエントリーした時、
ハルさんに聞いてみた。

ハルさん、源氏物語で一番好きな登場人物は誰?
垣間見る、、、まぁ、覗きだよね、、、、。
「それは、空蝉に決まってるでしょう。
 麻縄でグルグル巻きに縛られて、ヒィヒィ言いながら、
 でも、スルッと縄抜けして、薄衣だけを残して去っていく。
 なんか、大人のマゾって感じがするでしょ?」

冗談だったら、凄くおもしれぇ。
でも、忍者空蝉とごっちゃになってねぇか?

ふーん、源氏物語って、SМ小説なんだぁ。
でも、縄とか蝋燭とか鞭とかでてこないよ。

「バッカじゃない。
 紫式部は、今風に言えば、いいとこのお嬢様だったのよ。
 そんな直截的な表現ができるはずがないじゃない。
 言外に、行間にSМが隠れてるのよ。
 高校の時、古文の授業で習わなかったの?」

凄ぇ、ハルさんの高校って、そんなに柔軟な学校だったの?

「そんな授業があったら、もっと楽しかったろうなぁ、、
 って思っただけよ。
 それにさぁ、源氏物語って典型的な多頭飼いでしょ。」

あっ、いや、それは社会が一夫多妻だったから、、、、
あのさぁ、ハルさん源氏物語を原文で読んだ事あるの?

「バッカじゃない。
 源氏物語って言ったら、あさきゆめみし、に決まってるわ。
 高校の図書室に全巻そろってたわよ。」

やっぱり、素敵でフレキシブルな高校だったに違いない。
まぁ「あさきゆめみし」の隣には、
原文や、円地文子さんの現代語訳が並んでいただろうけれど。


でもぉ、ハルさん文系でしょ?

「バッカじゃない。
 文系が全員源氏物語を読破してると思うほうがおかしいわ。
 じゃぁ、理系のレイさんは、相対性理論を説明できる?」

、、、、、、、
、、、


結論は、、、、

私はバッカで、、
空蝉は縄抜けが得意な大人のマゾで、、
源氏物語と相対性理論は同次元、、、、という事らしい。



 

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最後の春休み

研究室に置いてある私物を片付けた。

 ♪もしもできることなら
  この場所に同じ時間に
  ずっとずっとうずくまっていたい♪
        (最後の春休み 松任谷由美)

思わず口ずさんでみる。
もちろん、甘酸っぱい想いではないけれど、
考えてみれば、幼稚園から、当然のように季節が巡り、
当然のように、春休み、夏休み、冬休みがやってきて、、、

それが、もう、当然じゃなくなるのだなぁ。
なんか不思議な気分だ。



ちょっとだけ、寂しくなった。

まぁ、仕方がない、
今は、いろんな意味で、別れの季節、旅立ちの季節だ、、、。





    今日のエントリーは、
    新たな一歩を踏み出すブログのお友達に捧げます。
    みなさん、お元気で。

               じゃぁ、又。    レイ
 

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焼きそば


ハルさんが、焼きそばをほおばりながら、
「焼きそばって言うけど、これは炒めそばだよね。」って。
オイオイ、じゃぁ、これからは「炒めそば」って言えよな。
ナポリにはないナポリタンスパゲッティ、
天津にはない天津丼、
だから焼きそばでいいの。これは日本の文化、日本食なんだから。
そんな事言ったらさぁ、ソバだっておかしいでしょ。
お蕎麦屋さんで焼き蕎麦注文しらどうなる?
「うん、そうだねぇ、、、、。
 今度、蕎麦屋さんで注文してみるわ。」
うんそうだね、は、そっちかい。

かつてそんな会話をした事があった。




お昼時、ハルさんが、私の顔をしみじみ眺めながら、
「チャァーミィェン、食べたい。」
いかにももっともらしいイントネーションで、
焼きそばじゃなくて、中華炒麺を食べたいと主張している。

そう来たかぁ、、、。
そういうのに弱いんだよねぇ。腕が鳴るぞぉ。
ついつい本格中華炒麺を作りたくなっちゃうだろがぁ。

「炒麺」を作る為だけに、買い物に出かける。
でも、はっきり言って、何が本格なのかは分かっていない。
まぁ、お店を眺めて、スーパーをぶらついて、本格風を求め歩く。




「レイさん、偉い! 凄くおいしいよ、このチャァーミィェン。」
高評価を貰いながら、二人で3玉分をたいらげた。

「あぁ、おいしかった。
 でもさぁ、次は、もっと早めにリクエストするわ。
 だって、もう2時だよ、、。」





レシピですかぁ? ちょっとお恥ずかしいです。
豚肉、キャベツ、チンゲン菜を炒める。
少量の水でほぐしながら、中華麺を炒める。
調味料は、鶏がらスープの素をふりかけるだけ。
隠し味にね。お醤油と、オイスターソース。こんなもんです。
調理は簡単。材料調達に時間が掛かりすぎまして、、。
買い物途中、喫茶店で休憩したりしたものですから。



まぁ、昔人曰く、

、、、、、、、空腹こそが最高の調味料、、、、と。






               先日の日曜日の事でした。
 

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地下鉄

地下鉄が好きだ。正確に言えば、地下鉄出口が好きだ。

目的も無く、その時の感覚で降車駅を選ぶ。
もちろん初めて降りる駅が理想だ。
できれば、乗降客の少ない小さな駅がいい。

誰も行かない階段を選んで、
ゆっくりゆっくり、上っていく。
どんな景色なんだろう。
どんな街なんだろう。
どんな人々が生活しているのだろう。
とんでもない異次元空間への階段だったらどうしよう、、、。
不思議なゾクゾク感を楽しみながら、ゆっくり階段を上る、、。


昨年の就職活動中は、
初めての街の地下鉄にも乗った。
朝出かける時は緊張しながら、
何々駅の何番出口から出てなんとかビル、、、
って言い聞かせていたけれど、
面接や試験を終えると、密かに地下鉄遊びを楽しんだ。
将来、二度と訪れる事はないかもしれない街の、
二度と出る事がないかもしれない地下鉄出口。
土地勘があるわけではもちろんないから、
出口階段を上るときの感覚は、
ゾクゾクに加えて、ドキドキ、ソワソワもあった。





残念ながら、いまだかつて、
地下鉄階段を上った先が、異次元空間だった事は、
たぶん、一度もないけれど、
見知らぬ街に、ポッカリ放り出されたような感覚の一瞬は、
異邦人になっているに違いない。
大きく深呼吸して、
その街に順応してから、
やっと、最初の一歩を踏み出すのがいつもの私。




まぁ、なんてことはない。
地下鉄出口階段を上る時の、
期待と不安が交錯する、あの瞬間が好きな、、、
、、私はそんな変態娘って事だな。



 

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焼き魚

 
「この味がいいね」と君が言ったから 七月六日はサラダ記念日
                        俵 万智    


第三者には分からないけれど、
個人的には忘れられない、ささやかな、
でも確かな記念日があるものだ。

ハルさんにもさまざまな記念日があるのだろうけれど、
「3月6日は記念日よ。」
って言われた時には、ピンとこなかった。
ごめん、ハルさんと私の「思い入れ」に差があるのだろうか。
すっかり忘れていたし、さほど意識もしていなかったけれど、
3月6日は、昨年、このマンションに引越しをした日。
私達が一緒に暮し始めた記念日だった。

あぁ、そうだよなぁ、、
私も、ハルさんも、先が見えていないのに、
「退路を断つ」「背水の陣」的に、
一年間の約束で、このマンションでの共同生活を始めた。

うん、一年契約だったっけ?
「とりたてて異議のない限り、自動延長って事でどう?」
もちろん、御主人様と二匹の奴隷達が続いている限り、
異議のあるはずがないわ。
「本当にそう思ってる?」
もちろんよ。心からそう思ってるわよ。
「確認するわ。いらっしゃい。」

久しぶりに、ハルさんの部屋で朝を迎えて、、、、
結果的に、契約を更新したって事かな?。
記念日の確認、、
、、、やっぱりそれも、人それぞれの方法があるみたいだ。


彼女との初めてのキッスは生臭く、、、


   彼女との
   初めてのキッスは生臭く
   焼き魚の香りと 私の記念日    レイ





            2011年3月6日の朝です。

             

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白米

「あのバカが、、、」
ハルさんがそうつぶやいたので、恐る恐る聞いてみた。

弟君、国立大、だめだったの?

「まぁ、それはね、どの国立も無理だとは思っていたけどさぁ。
 あのバカが、記念受験だとかうそぶいて、
 合格可能性マイナス100%の大学を受験したのよ、、。」

で?

「後期試験もあるけど、まぁ、それも無理ね。
 それでね、、、
 自宅から通学できる地元大学を選べばいいものを、
 男18にもなって、親と一緒に生活できるか、とか言い出して、
 遠い私立大に決めやがって、、。」

その独立自存の精神だけは認めるけどねぇ、、。

「自存じゃないわ。まるっきりスネカジリよ。
 あれは、女だな。自宅じゃ女を連れ込めないでしょ。」

まぁ、弟君の実体は知らないけれど、
とにもかくにも、ハルさんの勤労学生生活は続く、
そういう事なのだろう。



「生活費は、一生懸命バイトで稼ぐから、
 入金が遅れたり、少なかったりするのは大目に見てよね。
 そんな時は、レイさんがステーキ、私が白米だけ、、
 それでもいいからさぁ、、、」


白米ぃぃぃ? 
「貧乏人は麦を食え!」
、、、、、って言ったのは誰だっけ?

まぁ、とにもかくにも、私が諦めた研究者の道を、
ハルさんには、しっかり歩んで欲しいと思っている。


いざとなったら、塩だけ御飯にお付き合いしてもいいよ。
でも、、月に一度くらいは、、、、
私がステーキ、ハルさんは、その肉汁って事でどう?



、、、なぁんて偉そうに言ってみたけれど、
私だって、自分のお給料の額面は知っていても、
実際の手取りがいくらになるのかは、、、知らない、、。
だから私が焼き鳥、ハルさんは、そのタレ、、その程度かな?



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卑怯者のいいわけ

  
ブログを予約投稿にして、のほほんと旅行に出ておりました。

昨日の地震の真っ只中へ。


長い時間揺れ続ける巨大地震に、
足がすくんで何もできませんでした。
ただそこにしゃがみこむだけで精一杯。
海岸線沿いではありませんでしたので、津波は大丈夫でしたが。


お亡くなりになった方、まだ行方が分からない方、怪我をされた方、
被災された皆様方には、お悔やみとお見舞い申し上げます。


逃げ出すように、帰って来てしまった自分が情けないです。
これから、ボランティアの人手がたくさん必要だったのでしょうに。
本当に、ごめんなさい。
本震の後に何度も続く余震に、テレビで繰り返される悲惨な映像に、
ひたすら、恐れおののいてしまいまして、、。


岩手、宮城、福島の皆様、
ご無事と、一日も早い復興を、お祈りいたしております。


 
  予約投稿したエントリーは削除しました。
  又、後日、改めて。


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ナーバス

ガス台の調子が悪くて、点検をしてもらった。
点検員の彼が言った。
「友達が福島県の相馬市で、同じ仕事をしてましてね。
 海岸線は、相当悲惨らしいですよ、、、。」

耳をふさげ! 本能がそう言っている。
逃げちゃダメ! 別な本能がそう言っている。
冷静に物事を判断できる理性は、、、どこにもいない、、、。


救急車、消防車、パトカー、、、
夜中のサイレン音に、やけに敏感だ。

そんなはずはないのに、そんな事はありえないのに、
巨大地震も、大津波も、原発の放射能漏れも、
全部、私のせいに違いないとまで思えてきて、
徹底的に、落ち込んでいる、、、、。


節電節電、そう言い聞かせて、
ラジオを聴きながら、一日を過ごした。
訳もなく流れる涙を抑えきれずに、
じっとラジオに聴き入って過ごした。


何もしたがらない私を見かねたのか、
単にお腹がすいたからなのか、は知らないけれど、
ハルさんが夕食を作ってくれた。
アハっ、なんじゃこれぇ。
トンカツ用豚肉の生姜焼きが、皿の御飯の上にドンと乗っている。
大笑いしながら、肉にかぶりついて、御飯をかきこんで、、、、。
避難所の被災者の皆さんは、毎日、おにぎりなんだよねぇ。
なんて、又、落ち込みそうになって、、、、、。




パンドラの箱の底から現れたのは、
純粋な「希望」に違いないと、そう信じている、、。



 

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検閲

 
モスグリーンのキャップ、
モスグリーンのブラウス、
スキニージーンズに黒のブーツ。
肩からトレンチコートを羽織っている。
そして、手には竹の棒、、、。
顎を上げて、見下すように、私の前に立つハルさん。

ナニナニ、どうしたのその格好。それに土足だし、、。

竹先が、床に座る私の顎を持ち上げる。
「私は陸軍の検閲官。
 お前の昨日のブログ記事は、国家反逆罪にあたる。
 脱げ! 鞭打ち100回!」



ハルさんは、このブログの下書き段階からの、最初の読者だ。
「そうそう、そうだそうだ、そうだったよねぇ。」
、、なんて、純粋に楽しんでくれてはいるけれど、
その他に、校正官でもあり、検閲官でもある。
「この漢字、変換違いだよ。」とか、
「かつての記事では、この字は漢字だったけど、
 今回カタカナにしたのはどうして?」
そんな、厳しい指摘もあるし、
「レイさん、これはヤバイよ。
 読む人が読めば、正体丸見え。
 もう少し、歪曲したほうがいいなぁ。書き直し!」
という検閲もある。



ナニナニ、いつから陸軍の検閲官になったの?

「検閲って言ったら、陸軍将校でしょう。
 軍服、革のブーツ、手には乗馬鞭。
 ほら、よく見てよ。このキャップの星。将校の印よ。
 それなりにもっともらしいコーディネイト苦労したんだから。」

そういえば、黄色い星が貼り付けてある。
ハルさん、ありがとね、
ちょっと落ち込みがちの私を元気付けてくれてるんだぁ。


んーん、、、
私は、独裁者に抵抗するレジスタンスかぁ、、
ハルさんが電話で叫ぶのよ。「パリは燃えているか?」
私は、鞭で血だらけになった背中を晒しながら、
パリ開放の歓喜の渦の中にいるの、、、。

「それは、パクリ過ぎでしょ。
 やっぱり、物語的には、、、、、
 連日の鞭打ちがやがて快感に変わろうとしているレイは、
 いつの間にか、検閲に引っかかる記事を意識的に書いていた。
 、、、でどう?」


そう言えば、先日賢治様もおっしゃっていた。
「社会にでれば、もっと付き合いが広くなる。
 どこでだれがお前のブログを読んでるかわからんぞ。
 会社関係は気をつけて書けよ。」って。


そんな訳で、ハルさん、
これからも、検閲よろしくお願いするね。
いちいち「軍服」に着替えなくてもいいからさぁ。







     御礼
      前回、前々回の記事には、たくさんの皆様から
      ご心配や、親身なコメントをいただきました。
      ありがとうございました。
      私なりにショックが大きかったものですから、
      独りよがりで勝手な記事になってしまいました。
      それなりに、元気になりました。
      今私ができる事で、被災した皆様を応援していきます。
      そして、その復興もしっかり支える事ができたら、
      と思っています。
      皆様に素敵な明日が訪れますように。  レイ

 

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街頭募金

御主人様から連絡があった。
「朝9時、駅前集合。」
御主人様が関係するボランティア団体で街頭募金をするという。


募金の受け方、募金は日本赤十字を通じて被災地へ、、
などなど、いろいろな説明がある。
全員同じスタッフジャンパーと腕章をつける。
「悲しい話ですが、、、
 こんな混乱に乗じるナンチャッテ募金もありますから、、。」



募金箱を抱えて、必死に声を上げる。
喉をからして、募金をお願いする。
今、私にできる事、、、そう自分に言い聞かせながら、


小さな女の子が、チョコチョコと近づいて来て、
「おねぇちゃん、がんばって。」って、100円玉を募金してくれた。
うん、ありがとう、
おねぇちゃんも、被害を受けた人たちも、みんながんばってるよ、、、。
膝を下ろして、彼女の目線で返事する。
その肩越しに、微笑むお母さんが見える。

昨日とはうって変わった暖かな春の日差しの下、
老若男女、たくさんの人々が募金してくれた。





御主人様、お仕事、お忙しかったんじゃないんですか?

「あぁ、年度末で、何かと雑用はあるけどな。
 まぁ、被災者の為、そして、、、、
 レイの精神的リハビリの為だ。しゃぁない。
 今晩、必死に仕事だ。なんかうまい物作ってくれ。」




               2011年3月19日 昼の事です。
 

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缶切り

キッチンで途方にくれている。
だからなんか買い物して帰りましょうって言ったのに、、、。
「大丈夫、冷蔵庫にいろいろ入ってるから、
 その材料で、うまい物、つくってくれ。」
そんな御主人様の言葉を信じた私がバカだった。

卵、しなびたネギ、しなびたキャベツ、乾燥椎茸、、、、。
調味料だけは私がそろえたものが豊富だけど、、、、、。
オイオイ、これで、「うまい物」 が作れたら、私ぁ天才だ。

御主人様ぁ、やっぱり買い物してきますぅ。
「ハラヘッタァ、そんなの待ってられるか。
 そこの右上の戸棚に非常食入ってるから、、。」
リビングのテーブルで仕事しながらそうおっしゃった。

非常食とは、いろんな缶詰だった。
んーん、、、、、、、
よし、これとこれだ。
ハルさん、カニ缶とソーセージ缶を開けて。

ハルさんが、モジモジしている、、。
「ねぇ、これプルトップ付いてないよ。」
ウッソー、、、、ハルさん、缶切り使った事ないの?
「うん、缶詰ってシーチキン位しか使った事ない、、、、。」
ハルさんの今後の人生為に、缶切りの使い方を教える。
缶切りが使えなくちゃ、震災の時に生き残れないぞぉ。

いつまでたっても料理は始まらない、、、、。




「ハラヘッタッ、ハラヘッタッ、、、」
御主人様と一緒に、ハルさんまでも大合唱だ。
誰のせいで遅くなったと思ってるんだ。
とりあえず黙らせるには、ビールだな。
茹でたソーセージと、
電子レンジでチンしてしんなりさせた刻みキャベツに、
塩、酢、レモン汁で、ザワークラウト、もどき。
さぁ、これでしばらく静かにしていてくれぇ、、、。




ニンニク、しょうが、ケチャップと豆板醤を、サラダ油で炒める、
うん、いい香りだ。
チキンスープと砂糖、塩、コショウ、片栗粉でとろみをつけて、
チリソースのできあがりぃ、、、。

私も、もちろんビールを飲みながら、、。



「おぉ、うまいうまい、
 おい、エビの缶詰はなかったか?
 このチリソースでエビチリもうまそうだな。」

オイオイ、エビの缶詰なんて聞いたこともねぇ、。
エビがないから、かにたま丼にしたんだぞ。
名付けて「かにたまチリソース丼」だぁ。


そうつぶやきながら、ビールを飲む御主人様を見つめる。
お仕事がお忙しい中、
街頭募金活動に誘っていただいてありがとうございました。
自己満足かもしれないけれど、
今私にできる事を、しっかり務めることができました。
素敵な素敵な、心のリハビリになりました、、、、。




               2011年3月19日 夜の事です。
 

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めっこ飯

「おぉ、そうだ、いい機会だから、お前たち、飯、炊いてみろ。」

突然御主人様がそうおっしゃった。
何が「いい機会」で、いまさら「ご飯を炊く」ってどういう意味?


納戸から、御主人様が鉄鍋を引っ張り出してくる。
「きゃぁ、おっ重いぃぃ。これ、何ですか?」
「ダッチオーブンだ。まぁ、山には持っていけないが、
 オートキャンプなら、何かと重宝するぞ。
 下準備さえしっかりすれば、ピザだって、ローストビーフだって。
 俺は、チキンが好きだなぁ、、、。」


で?、、、その、便利なダッチオーブンで、ご飯を炊けって事?

お米を研ぐ、、、、、、そこで、はたと困った。
ハルさん、、、お水ってどの位入れるの?
「目盛どおりに入れればいいのよ。あったりまえでしょ。」
うん、でも、、、、、目盛がない、、、、。
考えてみたら、登山でキャンプした時も、
ご飯は、御主人様が準備してくれていた。
お米を研いだり、火の番は私がしたけれど、
水の量なんて、御主人様任せだった。

「なっ、だからいい機会なんだ。
 避難所でお前が飯炊き当番だったらどうする?
 めっこ飯作ってみんなににらまれるぞ。」
めっこ飯?
「芯が残った飯のことだよ、、、。
 これって方言か?
 俺の山仲間はみんなそう言ってたけどなぁ。
 いいか、まぁ、米によって違うかもしれんが、
 原則、米1に対して、水は1.2。
 気圧によって違うかもしれんが、
 水が沸騰してから、15分加熱。、、憶えておけ。
 まぁ、鍋で飯を炊く時のオコゲはしょうがない。
 ましてや、焚き火で飯を炊いたら、
 初めチョロチョロ、中パッパ、、とはいかんからな。
 黒焦げでなければ、合格だ。
 レイは、室内料理はうまいけど、アウトドァは失格だな。」

おのれぇ、、、とは思うけど、
実際、炊飯器がないと、ご飯も炊けない私です、、、。

でもなぁ、、あそこまで言われちゃなぁ、、、
なんか名誉挽回の方策はないかなぁ、、、、、、。



「おっ、いい匂いだ。レイ、なに作ってるんだ。」
リビングでお仕事中の御主人様がキッチンにやってくる。
えぇ、ご飯を炊いてるだけですよ。澄まし顔で答える。



「うまい、うまい、
 次は、鯛飯、だな。
 やっぱ、レイは正真正銘のキッチン奴隷だ。」
たぶん、、、たぶん褒めていただいたんだろう。
どうだぁ、まいったかぁ。
今日の料理は、サンマ飯だ。
まぁ、缶詰とめんつゆと醤油を入れて、ご飯を炊いただけだけど、
名付けて「お手軽サンマの蒲焼缶詰サンマ飯」!!


ダッチオーブンは重いし、生臭さがこびりついたし、、
洗うのがちょっと面倒だったけれど、
二日連続の缶詰料理、大成功!! やったね!!



               2011年3月20日の事です。



、、、、、やべぇ、今日もお料理ブログになっちゃった。
もちろん、めっこ飯でもなければ、黒焦げでもありませんでしたよ。

  

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「雨かぁ、、、、。
 原発の状況はどうなった?
 とりあえずは、雨なんて降らないほうがいいよなぁ、、。」

「風も、、西からの風で、海に拡散して欲しいですよね。」

うん、巨大地震、巨大津波、もうそれだけで精一杯なのに、
原発事故なんて、とんでもないお土産まで残した今回の震災。

「黒い雨」って状況ではないけれど、、、、

雨よ降るな、、、。西風よ吹け、、、。

そして一日も早く、事故が無事終息しますように。

原発周辺の皆さん、、みんな、みんな、、、、
ふるさとに帰りたいと願っているに違いないのだから、、、。





               2011年3月21日の事です。
 

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学位授与式

 
今回の震災に配慮して、全体での華美な式典は中止になった。
その式典費用の一部を被災地域への義援金に充てるという。
すばらしい事だ。大学関係者の決断に敬意を表する。

だから、チャラチャラした袴姿も振袖姿もない。
まるで、これから講義が始まるよ、みたいに、
三々五々、学科に集まって、学位授与式、卒業式もどきだ。
それでいい。それで充分だ。
それでも、卒業できた喜びは大きいし、
浪人時代も含めて5年間の贅沢を、両親には大感謝だ。
この大学を選んだ事で、ハルさんや、賢治様とも出会った。
そういう意味では、人生の一大転換期でもあったろう。



夜、学科の方々と「卒業パーティー」なるものがあったけれど、
やっぱりというか、当然というか、
いつのまにか、「卒業宴会」になっていって、
やがて、男性陣は、「バチェラーパーティー」並に、
卑猥な暗闇に消えていった。


お店を出た時、ハルさんに声をかけられた。
学部の違うハルさんも、近くの店でパーティーだったそうだ。

「今日くらいは、ワガママ、、、言ってもいいよね。」
そんなハルさんの提案で、賢治様に電話をいれる。



賢治様が選んでくれたお店は、、、
あの半地下のバー

3年半前、あの日と同じ、、ジャックダニエル、、
静かで素敵な間接照明。
テーブルの上だけがスポットライトのように照らされて、
暗闇から、賢治様の声が聞こえる。
ジャックダニエルの氷がカランと音を立てた。

密かに、指を折ってみる、、、。
あれは、3年半前のことだったなぁ、、、。
セクハラ? なんて思いながら、
牝奴隷の一歩を踏み出すきっかけは、このテーブルでだった、。

悩み苦しんだなぁ、、、
ハルさんに嫉妬もしたよなぁ、、、。

あれから、3年半。いろんな意味で成長したかな?





あぁ、そうだ、これだけは、絶対に言ってみたい、、、。




  賢治様、おトイレ、お許しいただけますか?







                 2011年3月25日の事です。
 

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