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御主人様と二匹の奴隷達の物語

レイが綴る牝奴隷ハルとレイの物語、、、、、。ほんの偶然が、私を、、、。

普通救命講習会

あのお爺さんには申し訳ないけれど、
あのプラチナタイムの事故があって初めて気がついた。
何か予想できないような突発的事故があったとしても、
御主人様は私達の命を救ってくださるに違いない。
でも、私達は、御主人様を救う事ができない。
どう考えても、これは逆だろう。
私の命に代えてでも、御主人様を助ける。
それが、牝奴隷の務めだ!!!
ってな訳で、消防署の「普通救命講習会」に申し込んだ。
もちろん、ハルさんといっしょに。
自動車教習所で、そんな教習があった気がするけれど、
まったく記憶に残っていないし、、。


座学、デモ、実践、反省、、実践、反省、、、
長い長い3時間の講習会だった。

しみじみ思ったこと。
あの時の御主人様の行動は、適切だった。
119番、AED、呼びかけ、脈、呼吸の確認、気道確保、口内異物確認、
人工呼吸は、御主人様一人だったので省略なさったに違いない。
そして、実感したのは、心肺甦生は重労働だという事。
1分間に100回以上?
講習会では、交代で行ったけれど、あれを一人で、
ひたすら、AEDや救急車が到着するまで続ける、、、
私なんぞ「もっと垂直に、もっと強く!」
なんて講習会ではおしかりをうけていた、、、。


救急車が到着するまでの10分間、貴重な「プラチナタイム」。
いざ、救命という時、
私は、しっかりとしたバイスタンダーになれるのだろうか。
そうなる勇気と決意があるのだろうか、、、。

とにもかくにも、
『普通救命講習会終了認定証』をいただいてしまった、、、。





もうすぐ、月命日、11日がやってくる。
あの東日本大震災から、一年半。

いろんな意味で、
ちょっとだけ、前に進んだ気がした『防災の日』でした。


             2012年9月1日の事でした。




ps.
 東日本大震災の被災地では、表面的全国報道以上に、
 まだまだ、たくさんの困難を抱えているようです。
 ネットの某ローカル放送で、
 中学生が「ふるさとに区切りをつける」とつぶやいていて、
 思わず涙してしまいました。
 皆様、心のどこかにこの現状をとどめ置いてください、、、、

 ありがとうございました。じゃぁ、又。   レイ

 

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反復練習

普通救命講習会の件は、
大威張りで、御主人様にご報告した。
「バーカ、一回講習受けた程度では、実践で何もできんぞ。
 反復練習があってこそ、牝奴隷救命士だ。」
御主人様のマンションで、反復練習、という事になった。




まるで、意識をなくしたように、グニャリと倒れている。
ハルさんが、先に理解して行動を始めた
「意識不明者発見。レイさん119番。
 32分、ハル、甦生、始めます。」
必死にマッサージを始める、、、。

出遅れた私、、、、、。
レイ、人工呼吸、始めます!!!
「あっ、レイさん、ずっこぃ!」
ハルさん、何言ってるの?、ずるくないわよ、共同作業よ、、。

やがて、少しずつどころか、いきなりの甦生が始まった。
「ハル、勃起甦生確認します。」
オチン様に跨るハルさん、、、

あっ、ハルさん、ずっけ、、、、

七瀬恋、、、牝奴隷看護師なの?、、、
「お前達、牝奴隷看護師か?
 う~ん、夜勤病棟、七瀬恋と風間愛ってとこだな。」
ナナセレン? カザママナ?
よく分からないけれど、、
最後までアホな、牝奴隷救命講習会でした、、、、、、。






とつぜん真面目な顔で、御主人様がおしゃった。
「子供の心肺甦生は習ったか?」
はい、習いました。
「止血法とか、三角巾の使い方は?」
はい、習いました。
「一つだけ、、、
 一般の生活で、三角巾なんて持ってるわけがないよな。
 ハンカチでは小さすぎる。
 二人に、これをやる。大判の綿のバンダナだ。
 普段は、ハンカチ代わりにもなるし、
 子供なら楽勝で、三角巾にもなる。
 実際、学園の子供の頭の怪我に使ったこともある。」



ハンカチの代用とはいかないけれど、
バッグの中に、そのバンダナを忍ばせた。

なんてたって、牝奴隷救命認定証なんだから、、、



             2012年9月2日の事でした。
 

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掌編ポシェット 

「あなた、今、ショートショートを考えてるでしょ?」
ハルさんが、わたしの顔をしげしげと見つめてそう言った。

どうしてそんな事、言うの?
「違う違う、もっと正確に言ってごらんなさい。」
はいはい、、、どうして判ったの?

「手塚治だったかなぁ、、
 何か思いついた時に、頭の上でランプが光る、、
 そんな漫画表現があったでしょ。
 レイさんの頭の上で、今、ランプが光ったのよ。」

これヒトヒネリして、掌編になるなぁ、、
って、感じた事は確かだけれど、
その瞬間の他人の発想の光を感じるのは特殊能力じゃね?
それとも、私達は二匹で一人の一身同体だってかぁ?
それはそれで、変態能力じゃぁ。



あちこちで頭の上にランプを光らせながらひねり出した掌編を、
今回も、ポシェットから取り出してみた。
変態的特殊能力をお持ちの方は、
どんなシチュエーションでその掌編ができたか、想像してみてください。




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ハローワークにて

 年齢、性別、学歴、、、、
    コンピューター画面の設問に、答えていく。

 希望する職種をお選び下さい。
   その他、にチェックを入れて、
   『牝奴隷』と打ち込んでみた。

 あなたのご希望に沿う求人は、184件あります。
   嘘でしょ?  
   牝奴隷って、職種なんだぁ、、、。
   当然、給与じゃなくて、お手当て?



 いそいそと、184件をスクロールする私、、、

 
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ダンス 
鉄板の上で踊る牝奴隷、、、、?
 鉄板の上に牝奴隷達を立たせて、火をつける。
 徐々に熱くなっていく鉄板の上で、
 耐え切れなくなってきた牝奴隷達は、
 がに股で交互に片足を上げる奇妙なダンスを踊りだす。



 いつもそんな妄想をしている。

 、、、ポップコーンのはじける音を聞きながら、、、、

  
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解雇通知


 待ちに待った解雇通知が今日やっと届いた。

   解雇通知書
   貴女を、誓約書第五条三項の規定により、
   本日をもって、『人間解雇』します。   
                    以上
                   

 これで私も立派な牝犬奴隷だ。

 
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監視カメラ

 当店では、未会計商品持ち込み防止の為、
 女子トイレに監視カメラを設置いたしております。

                    店主敬白

 
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教師

 酒場で隣り合わせた男達が教育論談義に夢中だ。

 「しっかり褒めて、しっかり叱る、これが大事だよ。」
 「飴と鞭、ってやつか?」
 「そう、業界では、バイブと鞭、って言うがな。」
 「業界? あんた学校の先生だろ?」
 「俺か? 確かに教師は教師だが、
  まぁ、普段は、調教師って呼ばれてるよ。」

 
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アルバイト

 病院でバイトをしている。

 私の仕事は、
 肛門科の人体模型だ。

 
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霊園

 最近、牝犬奴隷が、従順になってきた。

 ペット霊園の見学会に連れて行ってからの事だ。
 
 
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朋あり遠方より来たる

 子曰、
 「学而時習之。
  不亦説乎。
  有朋自遠方来。
  不亦楽乎。
  人不知而不慍。
  不亦君子乎。」

 シノタマワク
 マナビテトキニコレヲナラウ
 マタヨロコバシカラズヤ
 トモアリエンポウヨリキタル
 マタタノシカラズヤ
 ヒトシラズシテウラミズ
 マタクンシナラズヤ

 御主人様がおっしゃった。
 「調教のたびに、それを受け入れ身につける、
  それが牝奴隷の喜びというものだ。
  今日は、遠方より多頭の牝奴隷達がやってくる、
  今日の調教は盛り上がるぞ。
  どの牝奴隷を使うかは俺が決める、
  たとえお前が選ばれなくとも、
  しっかり仕えるのが、牝奴隷の務めだ。」

 
          名訳SМ漢詩集(巻3-3論語)より抜粋
 
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直売所

 ここが、あの有名な直売所だ。
 今朝採れたばかりの新鮮な野菜が並んでいる。

 もちろん獲れたての牝奴隷も。

 
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歯科医師

 サディストじゃないと歯医者さんには、なれない。
 そんな噂は本当だと、信じている。

 いつも、涙ながらに許しを請う私、、、、。

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歯科医師2

 「はい、もう少し口を大きく開いてぇ。」

 いきなり、ボールギャグを突っ込まれたらどうしよう。
 なかなか、大きな口を開ける事ができない私です、、、。

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歯科医師3

 今日もいそいそと歯医者さんに通う私。
 着替えのショーツは欠かせない。

 
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売春

 今日の御調教は、とても恥ずかしい。
 全裸の後手縛り姿で、夜の盛り場を歩いている。
 私の首にぶら下げられている札には、
 『一晩、50万円』と、、、、、。
そこの交番までご同行願います、、

 血相を変えて警察官が飛んできた。

「申し訳ないが、そこの交番までご同行願います。
 その金額は、この地区の相場違反ですから、、、」

 
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コック

 俺は中国料理店のコック。

 中華包丁で、三角木馬を作ってみたいと思っている、、。

 
************************

発電

 「お客様、これを使えば、ご家庭の電灯はもちろん、
  余った電力を電力会社に売ることも可能ですよ。」
 「ほぉ、自家発電かぁ。自然エネルギー利用なのか?」
 「チツネツ発電といわれています。」
 「地熱発電?」
 「いえ、膣熱発電です。
  ピストン運動で発生した膣熱でタービンを回します。
  喘ぎ声で風車を回しての発電も可能ですから、
  今の時代、環境に優しく、電力料金の節約にもなります。
  ぜひ、この性処理奴隷を一匹、お宅にお備え下さい。」



 俺は騙されたのだろうか、
 それとも、精力不足なのだろうか、、、。
 部屋は薄暗く、
 もちろん、テレビなんざぁ、ここしばらく観ていない。

  


****************  じゃんじゃん 
********************************  

いいわけ的解説。

『ハローワーク』 全てが電算処理だから、こんな事もありかと。
『ダンス』 熱せられた鉄板の上で踊る自分を妄想。
『解雇通知』 主が牝奴を正式に認めるのはどんなシチュかと。
『監視カメラ』 コンビニで思いつきました。
『教師』 調教師も、教師って綴るんだぁ、、、。
『アルバイト』 こんな妄想をする私は、ど変態です。
『霊園』 不遜、不敬ですが、お墓参りの時に、、、。
『朋あり、、、』 論語はこの程度しか知りません。
『直売所』 採れたてと、獲れたてを使ってみたくて、、、、。
『歯科医師』 実体験です。ショーツは濡らしませんが、、。 
『売春』 警察と違反のオチを思いついて、、。
『コック』 料理好きな私。今は、中華包丁が欲しい。
『発電』 時節柄、節電、電力料金値上げ、地熱発電から、、、。


こんな事を書くと、
四六時中、妄想をしながら掌編ネタを探している、、、
そんなふうに思われてしまうかもしれませんが、

、、、そのとおりです。


じゃぁ、又。        レイ
 
 

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近親相姦

キッチンで夕飯を作っていたら、
いきなりハルさんが、背後から抱きついてきた。
右手が胸を揉み、左手が股間を彷徨い、
唇が耳を舐め、、、、「おねぇちゃん」って囁く。

フライパンを持ったまま固まる私。
ねぇねぇ、どうしたのよ。
それに『おねぇちゃん』って、なによぉ。

「だって、レイさん、おねぇちゃんでしょ。」
ハイハイ、確かに、誕生日が来て年齢は一つ上になったけど、
何をいまさら、『おねえぇちゃん』なわけ?

「うん、私ね、昔からおねぇちゃんが欲しかったのよ。
 でも、私は長女で、アホな弟ができちゃって、、、
 おねぇちゃんがいたら、こんな事してみたかったんだ。」

オイオイ、実の姉妹でこんな事したら、近親相姦だろ。
『姦』と言うかどうかは知らないけど。

でもね、、、、
こんな時のハルさんは、きっと何かに悩んでいたりするんだ。
しゃぁねぇ、お付き合いしたろか。





ハル、実の姉妹で、こんな淫らな事しちゃいけないわ。
「えっ、そうなの。兄妹ならまずいけど、姉妹ならいいでしょ。
 だって、私、おねぇちゃん大好きだから、
 おねぇちゃんの体全部にキスしたい、、、、。
 ほら、おねぇちゃんのここだって、
 気持ちいい、って言ってるわ。」

戸惑いながら妹に引き摺られ、堕ちていく姉、、を演じている。
おねぇちゃん、、、、
だめよ、そんなとこ舐めちゃ。恥ずかしいわ。
「昔は一緒にお風呂入ってたじゃない。
 私、その頃から、キスしたいって思っていたのよ。
 ほらぁ、、気持ちいいでしょ。
 ねぇ、おねぇちゃん、私の事も、気持ちよくさせて。」

戸惑いながら妹に引き摺られ、堕ちていく姉、の気分になった。

「あぁ、うれしい、おねぇちゃんが舐めてくれてる。
 おねぇぇぇちゃぁーん。
 もっともっと気持ちよくなろ、ねっ、おねぇちゃん。」

うっ、うん。そうだね。
堕ちた姉は、自分と妹の秘めた快楽に、夢中になった、、、、。







ハルさん、それで? 何悩んでるの?
「うん、察してくれて、ありがと。
 気持ちの整理がついたら、ゆっくり話すわ。」

まぁ仕方がない、気長に待つことにしようか。
それとも、淫らな姉が妹を性教育するって設定にして、
無理やり聞きだすって事でもいいかな。

まぁ、どちらにしても、もうちょっと先の事になりそうだ。



 

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参考資料と言われて渡された分厚いファイルを
フーフー言いながら運んでいた打ち合わせ帰り、
いきなり背後で、クラクション。

振り向くと、紗江さんの赤いスポーツカーだ。

「レイさん、お仕事帰り? 乗りなさい。送るわ。」
車のエアコンで、汗が引いていく、、。

紗江さんもお仕事ですか?
「えぇ、ちょっとこの先の偉いさんに営業してきたのよ。
 レイさん、汗臭いわ、流していく?」

意味が分からない、、、。

「どうせ、私だって料亭に帰れば、
 接客前にお風呂入んなくちゃいけないんだから、ね。
 レイさんだって、帰社が多少遅れたってかまわないんでしょ。」

あのう、、、それって、ご命令ですか?
「命令じゃないと、私とはラブホに行けないって事?」
いえ、、、そういうわけではないのですけど、
一応今は、仕事モードなので、、賢治様に叱られます。

「ふーん、なかなか筋が通ってるのね。
 わかったわ、今日は『許して』あげる。
 次回は、賢治さんに了解とってから、誘う事にするわ。
 今日は、必死にファイル抱えて歩いてるレイさん見たら、
 玩具にして、抱きたくなっただけ。
 レイさんは、そんなMのフェロモン出しすぎなのよ。」




無事(?)会社の前で降ろしていただいた私です。

 

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おねぇちゃん

「レイさん、どこ行くの?」
ん?、ちょっと牛乳がなくなったから、買ってくる。
朝は冷たい牛乳を飲みたいって、ハルさん言ってたでしょ?
「えっ、私のために、わざわざ買いに行くの?
 ありがとう、おねぇちゃん。私も一緒にいく!」

又、おねぇちゃん、かよぉ。先日のパターンなの?
道すがら、人目もはばからず、手を繋ぐハルさん。
耳もとにそっと囁いた。
「おねぇちゃん、家に帰ったら、今日は裸で過ごそ。」

おねぇちゃん、今日は裸で過ごそ、、、
裸でキッスして、裸で抱き合って、、、、私は待っている。
ハルさんが、悩みを話してくれるのを。
ハルさんが、悩んだ末の結論を。



「おねぇちゃん、私、来年の春、卒業するわ。」
えっ? 前期過程で辞めるって事?
「うん、父親の具合がちょっと悪くてね。
 弟の学費も大変らしいから、もう修士でいいかなぁって。」
就職するって事?
「うん、親に仕送りは無理だろうけど、
 自分の生活は、自分で、って思ってね。」
でも、今から、就職活動なの?
「うぅん、多少の当てはあるから、、、、。」
賢治様には話した?
「うぅん、まだ。
 明日、お会いした時にゆっくり話そうかと思って。」
そっかぁ、とりあえず、悩み解決な訳ね。
「だからね、今日は一日、私を抱いていて、おねぇちゃん。」

だからね、、、の意味は分からんけれど、付き合ったろかぁ。




満ちては引き、引いては満ちる、、、、
おねぇちゃんと妹の長い長い一日が過ぎていく、、、、、。



             2012年9月16日の事でした。


 

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空港ロビー

「そうかぁ、
 ハルが自分自身で悩んで出した結論だ。もう振り向くな。
 修士まで就学できた事に感謝だな。
 これからは、先の問題を考えろ。
 教授には話したか? 親父さんの具合は? 就職先は?」

ハルさんが来春の卒業を御報告した時の御主人様の第一声だ。

「研究室の教授には話しました。
 父は、、まだ寝込むとかではないのですけど、
 いろいろ検査中です。
 就職は、レイさんほど大会社じゃないけど、
 業界ではそれなりに堅実な会社から誘われているんです。」

ハルさんは、不思議で、魅力的な人だ。
沢山の人から好かれ、愛され、コネ、繋がり、絆、が豊富だ。
もちろん彼女の学問的実力が評価対象なのだろうけれど、
まぁ、就職の事は、何も心配いらないのだろう。
さすが、わらしべ娘!!

「そうかぁ、じゃぁ、俺の北海道出張が終わったら、
 悩み解決祝いに、温泉にでも行くか? どこがいい?」
「私、渓流の音が聞こえる純和風の温泉がいいです。
 三人で入れる家族露天風呂みたいなのがあって、、、
 下駄を鳴らしながらのんびり温泉街を歩いてぇ、、、、」
「和風かぁ、いっそのこと、座敷牢付きの宿にするか?」
オイオイ、一般旅館に、さすがに座敷牢は付いてねぇだろ。

ネットと電話を駆使して、和風の宿をご予約いただいた。
もちろん、座敷牢など付いていない高級和風の宿だ。



御主人様を空港までお見送りした。例年の北海道出張だ。
「よし、俺は金曜の夜には帰るから、土曜の朝一番で出発だな。
 レイ、お前は社会人の先輩だ。
 これからは、徹底的にハルを『調教』する義務があるぞ。」



御主人様の飛行機が北の空に飛び去ると、
「レイ先輩、ありがとうございました。
 そしてこれから『御調教』よろしくお願いします。」
ハルさんは振り向きざまそう言って、いきなりキッスしてきた。
あの空港ロビーでキッスしていたのは私達です、、
オイオイ、『調教』をお願いするのに、いきなりキッスかぁ?
その態度からして私に『調教』される、なんて思ってねぇだろ?







あの日、あの時間、あの空港ロビーで、
人目もはばからずキッスしていたのは、、私達です。






             2012年9月17日の事でした。
 

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ビジネスホテル

「賢治様、あの札幌のビジネスホテルに泊まっているのかなぁ?」
あぁ、そうだねぇ。常宿にしてるみたいだったものね。
北海道出張にご一緒したのは、もう4年も前なのかぁ、、、。

「私も就職しちゃうと、去年みたいな計画は無理なんだろうな。」
そう、、去年は一人抜け駆け北海道旅行を計画したハルさん。
御主人様に叱られて、実現しなかったけれど、、、。

「ねぇねぇ、レイさん、
 レイさんは出張で、ビジネスホテル、よく泊まるでしょ?」
うん、まさか高級ホテルって訳にはいかないからね。
「ビジネスのシングルってさぁ、狭い?」
そりゃ狭いわよ。極端に言えば、寝るだけの場所だもの。
「部屋に入ったら、裸で過ごしてる?」
んーん、お風呂上りは、ビール飲みながら、ちょい裸かな。
「就職したら、私も出張あるのかなぁ?
 そうだ、ねぇ、ビジネスホテルごっこしよ。」
なにそれ?
「ビジネスホテルシングルルームに泊まる練習よ。
 レイ先輩と私が、ダブルブッキングになっちゃったの。
 他の部屋も満室で、それでシングルに二人で泊まるの。
 相部屋っていうやつよ。
 ちょっと待ってて、今、準備するから。」
オイオイ、平成の世の中、今時、相部屋なんてあるか?


ハルさんが私の部屋の隅に布団を敷く。
その布団の周りに、棚やノートパソコンを並べる。
「レイ先輩、部屋がここしかないんだから、
 狭いけど、今晩はあきらめて、一緒に寝ましょ。
 ほら、部屋に入ったら裸で過ごすのよ。」

てきぱきと(?)、私の服と下着を剥ぎ取って、
てきぱきと(?)、自分も裸になる。

「ほらほら、先輩、ベッドに座って。」
ベッドじゃなく布団だけど、、、、
ハルさんはパソコンでどこかのウェブを探している。
何してるの?
「ビジネスホテルって言ったら、アダルト放送でしょ?」
そうかよ、私ぁ、観た事ないぞ、、、番組表意外は。

パソコンから、ビアンのサンプルムービーが流れ出す。
あぁ、こんな流れ、、ってわけね、、、。

「お仕事お疲れ様でした。
 レイ先輩にご満足いただけるよう、
 私、一生懸命ご奉仕します。」
先輩、私がご奉仕します、、、
狭いビジネスシングルルームで過ごす先輩と後輩。
仕事を終えた開放感からか、二人の行為は深く果てしない、、
ってな設定、、、







突然、私の股間から顔を上げて、ハルさんが言った。
「賢治様、女を部屋に連れ込んで、こんな事してないよね?」

お仕事、ご接待で疲れ果てて、今頃、高イビキよ。
女を連れ込む余裕なんてないわよ。



、、、、、、ないと思う、、、、、。



 

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女風呂

いくつかの山と谷を越えて、天気はがらりとよくなった。
ハルさんの悩み解決祝いの温泉旅行だ。
暑さ寒さも彼岸まで、、を地でいくように、突然、秋になって、
今年の酷暑を思い出せないほどの爽やかな風がふいている。



「お食事は、何時になさいます?
 お部屋にお持ちいたしますので。」
「いや、めんどうだ。食堂でいい。
 ちょっと早めに、、、6時前でいいかな?
 食後、温泉街を散歩したくてな。」
「はい、かしこまりました。」
チェックインの際、帳場でそんな会話があった。



夕食は、豪華で繊細で、色とりどりで、とてもおいしかった。
おいしかった、と思う。
緊張しながらの夕食だったから、、、
だって、私達の浴衣の下は、菱縄だから、、、
柄物の浴衣だから、目立たないとは思いつつ、
やっぱりまわりの視線が気になる。
このドキドキ感を演出する為だけに、
部屋食じゃなく、食堂での夕食、とおっしゃったに違いない。
1本のビールを3人で飲んだ。こんな事も初めてだ。
無言で、まだまだ調教は続く、、とおっしゃっている。

早々と夕食を終えた。



「よし、一緒に風呂に入ろう。」
あのぉ、、御主人様、、ここ、女風呂です。
「ハルの希望は、三人で風呂に入る事だったろ?
 結果的にそれが女風呂だ、って、ただそれだけだ。
 今の時間たぶん誰も入ってないと思うが、様子見て来い。」
御主人様は、入り口に『清掃中』の札をぶら下げた。

菱縄のまま入浴、、、、
あのぉ、、御主人様、この縄はどうすれば、、、
「バーカ、
 部屋の露天風呂にするか?、こっちの方がスリルがあるだろ。
 俺が女風呂に入るというリスクを背負ってるんだぞ。
 お前達だって、菱縄で風呂に入るリスクを背負え。」


温泉は肌がスベスベになって、とても気持ちよかった。
気持ちよかった、と思う。
あの『清掃中』の札のおかげで、お客さんは来ないだろうけど、
逆に不審に思った従業員がお風呂場を覗くかもしれない、、
そんなドキドキドキドキで、なかなか落ち着けなかった。
御主人様は、「女性ホルモンを浴びてるみたいだ、」なんて、
はしゃいでいたけれど、、、

これも御主人様の演出に違いない。
確かに夕食時の今の時間は、お風呂には誰もいないのだろう。



「よーし、ハルの次の望みは下駄を履いての散策だったよな。
 温泉街での買い物に出かけるぞ。」

備え付けのバスタオルを何枚も使って、体を拭く。
体というよりも、麻縄を拭く。
濡れた麻縄が浴衣に張り付いたりしたら、
きっと目立つに違いない。


温泉旅館には、麻縄模様の浴衣を備えるべきだ、、、
そしたら、菱縄が目立たないでしょ?

そんなアホな事を考えている。




             2012年9月22日の事でした。
 

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財布

肌の毛穴まで見えそうなほど明るい照明のお土産屋さん。
御主人様はもっともらしい顔で、地場の漬物を試食。
材料や漬け方なんかまで質問している、、。
私達は一刻も早く暗闇に逃げたいと思っているのに、、、。

「これとこの漬物、下さい。」
やっと御主人様の買い物が終わったけれど、
私は、又しても、ドキドキしている。
思ったとおり、御主人様が顎をしゃくる。
私に代金を払えとおっしゃっているのだ。
なぜなら、私の胸元に御主人様のお財布が入っているから、、。
「合計で、1320円になります。」
お店の人が、支払いを待っている。
私はさりげなく後ろを向いて、財布を取り出そうとしたのに、
御主人様が、私の胸元を左右にはだけ、ご自分で取り出した。
後ろを向いていた私は、お店の人の反応は分からない。
何も気づかなかったのかもしれないし、
酔客の多い温泉街、多少の事では驚かないのかもしれないし、、



お店を出た暗がりで、ハルさんの浴衣の裾を割った御主人様。
へそ下の縄に財布を挟み込んでおっしゃった。
「次は、ハルの番だぞ。次は地酒の店だ。」


ハルさんと一緒に並んで歩く私。
もう、下駄の音は聞こえない。
ハルさんの心臓が、ドキドキと大声をあげているから、、、。



いきなり帯を解かれて、、、
何種類かの地酒を試飲している御主人様。
普段なら一緒に試飲するに違いないハルさんは、
レジから遠いお土産キーホルダーコーナーに立っている。
御主人様が近づいて来て、ハルさんの前にしゃがみこんだ。
そしていきなり帯を解くと、浴衣を左右に開いた。
慌てふためくハルさん。
私も思わずあたりをうかがう。
誰も気づいていない、、と思う。監視カメラ以外は、、。

御主人様は何事もなかったように、財布を取り出すと、
レジに戻って、支払いをしている。



お店を出て御主人様がおっしゃった。
「旅の恥はかき捨て。旅の恥は最高の調教。
 さて、次の『恥』は、なんにする?」




             2012年9月22日夜の事でした。
 

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吊り橋

街灯が、吊り橋を照らしている。
橋の下からは渓流の流れが聞こえるけれど、川面は見えない。
温泉街の明かりがよく見える。
窓際の籐椅子にでも腰掛けて、外を見ている人がいたら、
私達の姿が見えるのだろうか、、、、、。
ドキドキは更に更に大きくなった。
浴衣は御主人様が持っていってしまった、、、
菱縄姿で、御主人様のご命令を待っている。
御主人様が、私達の浴衣を持って、
向こう岸まで行ってしまったから、


「よーし、ゆっくり渡って来い。急ぐと揺れるぞ。」

昼間は、観光客がこの橋から渓流を眺めるたりするのだろう。
御主人様が「来い」とおっしゃったのだから、
向こう岸には、他人様は誰もいないに違いない。
自分達の周りを見渡す、、近くには誰もいないようだ。
橋の中央付近では、もちろん隠れる場所もないだろう。
あの高いホテルの窓から、外を見ている人がいないことを祈る。
ドキドキが止まらない、、。
ハルさんと一緒に、足を踏み出す。

「急ぐと揺れるぞ、、」その言葉で、初めは恐る恐るだった。
でも橋の中央近く、川風が私達の肌を撫でると、
もう『揺れ』なんか気にしてはいられなくなった。
二人で競争するように走り出して、御主人様の胸に飛び込んだ。
それでも、胸のドキドキは、止まらない。



戻り道、橋の中央で立ち止まった御主人様。
「ここからお前たちを逆さ吊りにして、スポットライト。
 なっ、最高の観光名所になると思わないか?」




逆さ吊りは、ご容赦下さい。
、、、そんなに長く耐えられませんから、、、、、

川面ギリギリまで吊り下げられて、
川風に揺れる自分を妄想している、、、、、。



             2012年9月22日夜の事でした。
 

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トンボ

温泉からの帰り道、
コンビニコーヒーを飲みながら、公園で休憩した時の事だ。

雨もあがって、夏の終わりと秋の始まりを模索中の太陽が、
公園を照らし出している。


「鏡に映った自分達のセックスに酔いしれてるのに申し訳ないが、」
そう言いながら、御主人様が傍らの小石を水たまりに投げた。
水がはねて、2匹繋がったトンボが慌てて、飛び去った。

「御主人様、他人の恋路を邪魔しちゃかわいそうですよ。」
非難げに、つぶやくハルさん。

「バーカ、もう少し先に大きな池があるんだぞ。
 あんな水たまりに産卵したら、もっとかわいそうだろ。」


ブラブラと、その池まで行ってみた。
高く青い空と、すじのような雲が池に映り、
その鏡の間では、たくさんの繋がったトンボ達が、
必死に水面に尻尾を打ちつけている。

あの卵達が、どの程度の確率で幼虫、成虫になるのかは知らないが、
少なくても、水たまりの卵よりは、無事に育つだろう、、。


「あぁやってさ、産卵終わったトンボはどうなるの?
 あれが、人生最初で最後のセックスなの?」

うん、そういえばそんな事、考えた事もなかった。


本能的子孫繁栄の役目を終えたトンボは、、、、、
本能的快楽セックスにはしる、、、事だけは、なさそうだ。



二人の行方を、ちょっとだけ追いかけてみたくなった。

ゆっくり愛し合ってから、その命を終えるのだろうか、、、

 

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