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御主人様と二匹の奴隷達の物語

レイが綴る牝奴隷ハルとレイの物語、、、、、。ほんの偶然が、私を、、、。

掌編人形屋秘譚 其の四

ちょっと寄り道です。

『未完』のままで放り出してしまった人形屋秘譚、、
その後、気にはかけながらも、物語の展開が思いつかず、
あぁでもない、こぅでもないと、もがき続けていた。

やっぱり、お勝とお輝も吊るされて、さらし者、かなぁ、、
なんぞと思いながら、とりあえず筆を進めてみたら、
彼女たちが勝手に動き出してくれたので、
それに任せて、物語を展開させてみた。

ご不満もおありでしょうが、御一読を。
其の四から其の七、、全四話です。

お代は読んでのお帰り、、
御用とお急ぎのない方は、遊んで行ってください。


**************************

女軽業師 お峰 


細かな指示のある事もあるが、
ほとんどの場合、人形職人の心像に沿うように、
それを探りながら、人形の着物の柄や形を決めていく、、
それも、お針子の仕事だ。
職人から出来栄えを褒められると、お輝は喜び、
やがてはそれが針子仕事の張り合いとなっていったが、
いつもいつも、同じ人形職人と仕事をするわけではない。
お輝とお勝はここ二月ほど、定吉に付いていた。
付く職人が変わるたびに、お輝は身を小さくする。
だれが『生き人形』職人なのか分からないからだ。

今の季節、一時ほどの慌ただしさはない。
職人定吉の気分しだいで、
夕の七つ下がりには、その日の仕事が終わることもある。
そんな時は、夕涼みがてら隅田のほとりを歩いたり、
屋台を覗いて冷や蕎麦を食べたりしていた。

お勝と連れ立って、評判の見世物を見た時の事、、、、、
上方女軽業師の曲芸に驚きながらはしゃぐお輝を尻目に、
「あれ、上方女軽業師じゃないわ。も一度見てみよ。」
と、お勝はつぶやき、見世物小屋の木戸口に向かう。
「残念だったなぁ、この刻からは夜の出し物なんよ。
 女人禁制、、明日又来ておくれ。」
お勝を追い払うように、木戸番がそう言った、、、、、
「ねぇ、お勝さん、何があったの? 何を見たの?」
「あぁ、転がる酒樽の上で曲芸をしていた女、、、
 昔の知り合いのような気がしてね、、
 少し探ってみるから、お輝さん先に帰ってて。
 手代さんになんか聴かれても、とぼけていてね。」

もう床に入ろうかという頃、
手代が、いきなり腰高障子を開けて、、
「おい、お輝、お前、お勝の行き先を知っていただろ。」
「いえ、詳しくは、、、、」
「嘘を申すな。お勝と示し合わせて、とぼけておったんだな。」
有無を言わさずお輝を井戸端に引き立てる。
そこにはお勝が後手に縛られて、桜の樹に吊るされていた。
「あぁ、お輝さん。あたし、しくじっちまったよ。」
「こら、勝手にしゃべるな。
 お勝の盗みを知っていて止めなかったお輝も同罪だ。」
お輝に縄がまわり、お勝の隣に吊るされる、、、、

「お咎めぇ、お咎めぇ、、、、」
手代の声が裏長屋に響き渡る。
湯文字姿の女達が集まり、お勝とお輝を見つめている。
まさか自分が見られる立場になるとは思っていなかったお輝は、
爪先立ちでふらつきながら、腕の痺れに顔をしかめる、、
「お勝は見世物小屋に盗みに入ろうとし、捕えられた。
 本来ならば、番所に引っ立てられるところ、
 小屋主様の温情により、こちらに引き渡していただいた。
 又、お輝はお勝と謀り、その留守を申し出なんだ事、
 これも同じ罪にあたる、、」

「お輝さん、ごめんよ。
 でもさ、あの見世物小屋、
 番所に突き出すことができない訳があったのさ、、、」
お勝も揺れる縄にふらつきながら、お輝に囁く、、。
お咎めぇ、、、、、
「よって、両名、鞭打ち五十とする。
 鞭打ちは、ここにおいでの小屋主様にお願いする。
 お勝、お輝、流した血をもって、小屋主様に謝罪せい。」
着物の裾を後手の縄に差し込まれ、夏の夜風が肌を撫でる、、
お勝とお輝は、その尻を、湯文字姿の女達にはもちろん、
鞭を構える小屋主にも晒している、、、、、、

小屋主の竹鞭は容赦なく闇と尻を切り裂く、、
その痛みに耐えながら、お勝はお輝に囁き続ける、、、
「あの女は、やっぱり、お峰さんだったよ、、、ぐぁぁ、、」
お輝も、よろけながらも耳はお勝に向けている、、、
「昔のお針子仲間でさ、上女中になって生き人形で売られて、」
お勝とお輝に代わる代わるに鞭が飛び、
その呻きと叫びの中でも、お勝は囁きをやめようとはしない、、、
「旦那に飽きられて、売られ売られて、最後は見世物女だ、、
 木戸番が言ってた夜の出し物は、、、ぐあぁぁぁ、、、」
滴る血を尻に感じながらも、、、、、、
「女達の曲芸が終わるたびに、手を上げる客、、、、、」
尻の痛みに耐えられず脚を縮めると、腕が軋む、、、、
「あそこはさ、お上の知らない秘密の岡場所だったのさ。」
「じゃぁ、お峰さんも、、、、」
「あぁ、買われたよ、、一晩の夜伽、、、、ぎゃぁぁぁ、、、」

息を切らして小屋主が、鞭を放り投げた。
「小屋主様、お咎めご苦労様でした。
 さぁさぁ、母屋で一献、、」
鞭打ちは終わりらしい、、、




縄を解かれたお勝とお輝だけが井戸端に横たわり、
尻の痛みを夏の夜風にさらし、荒い息を続けている、、、、、

「たとえ生き人形でも、れっきとした女でぇ、
 飽きたとしても最後まで面倒見るのが道理だろうがぁ、、」

お勝の必死の叫びを聞く者は、お輝だけであった、、、



 ******** つづく ********  
 

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掌編人形屋秘譚 其の五


**************************

時の鐘 お勝

人形職人の定吉は、不機嫌であった。
「お勝、お輝。お前達のせいで、俺まで御叱りを受けたぞ。」
「申し訳ありませんでした、、、、、
 あたしのせいで定吉さんにまでご迷惑をかけて、、、、
 一生懸命働きますので、何でもお申し付けください。」
お勝が床に額をこすりつける。慌ててお輝もそれに倣う、、、
「番頭さんに叱られたのはな、、、
 お針子を甘やかすな、早くに仕事仕舞いするくらいなら、
 特別注文をしっかりこなせ、だとさ。」
「特別注文? じゃぁ、、
 定吉さんが、生き人形職人、、、、」
「いんや、俺は源三とは違う。
 俺は、女の魂を人形に沿わせたいと思っとる。
 女を人形にしたいとは思わん。
 人形を女するには、、、、、」
定吉が生き人形作りではないと、安心しながらも、
特別注文の細かい処までは分からないお勝とお輝、、、、
「どんなに似せて作っても、女と人形は違う、、
 着崩した襦袢を纏わせても、所詮それは人形。
 麻縄で乳房を絞り出した形にしても、やはり人形に過ぎない。
 女の息吹きを人形に注ぎ込みたい、
 卑猥な肢体の人形だからこそ、
 そこに女の羞恥と吐息を感じる、そんな人形を作りたい。」
売り飛ばされる事だけはなさそうだと安堵するお輝の隣で、
お勝は、身を乗り出すようにして定吉の話に聞き入っている。
「お勝、お前、なんでもすると詫びたな。
 お前、俺の人形の雛型になれ。
 お前の羞恥と吐息を俺の人形に吹き込む。」


朝から昼過ぎまでは、今までと変わりなく表店の仕事をこなす。
昼八つ、本所横川の鐘が鳴り出すと、定吉は道具箱を脇にやり、
麻縄を取り出し、襦袢姿のお勝に縄をかけていく。
それから、お勝を立たせたり座らせたり、膝を崩させたり、、、
「お輝、お勝の右乳をさらけ出せ、」
「お輝、お勝の乳をしゃぶり、乳首を硬くしろ、」
「お輝、膝をもう少し開かせろ。
 お勝の核をしゃぶり、いい声で鳴かせてみろ。」、、、
そうしながら、定吉自身の心像を模索し続けている。
お輝は、命じられるままにお勝の羞恥と吐息を引き出す、、
定吉は、筆を走らせ半紙に下絵を描いている、、
描いては破り、描いては破り、、、
お勝を縛りなおしては又、描き、、、、、、
そんな日々がしばらく続いた、、、、、

緊縛活人形の雛型に、、、、
八寸ほどの檜の材にお勝の緊縛絵が描かれている。
「お輝、この寸法で襦袢を縫え。
 俺は本腰を入れて、緊縛活人形作りを始める。」
「定吉さん、襦袢、一生懸命縫わせていただきます。
 お人形の羞恥と吐息、、お待ちしております。」
定吉が目を上げる。
そこには檜材の下絵と同じ緊縛お勝が、羞恥と吐息を吐いている。

昼八つ、本所横川の鐘が三つの捨て鐘を鳴らしだすと、
お勝は、いそいそと帯を解き始める、、
お勝さん、変わったなぁ、、、お輝はそう思う。
定吉に緊縛されると、もううっとりとした瞳になるし、
半開きの口からは艶っぽい吐息と涎まで流している、、、、
惚れたのかな、、
定吉に惚れたのか、縄に惚れたのか、その両方になのか、、

大小そして様々な形の鑿を駆使して、緊縛人形を彫る定吉。
時々、緊縛お勝を見上げ、又、緊縛人形に目を落とす。
奇異な形にゆがんだ乳房も股間も、
鑢をかけ鮫皮で磨いて、襦袢を着せて縄をかけると、、、、
七寸五分の檜材に緊縛お勝が活人形になって息づいている。
「定吉さん、綺麗です。
 お勝さんの羞恥と吐息が聞こえてくるようです。」
「おぉ、いい出来だ。
 お勝、雛型役ご苦労だった。」

緊縛の縄を解くのももどかしげに、
お勝の股間に怒張を突き立てる定吉、、、

それはまるで、緊縛活人形を犯しながら、
最後の仕上げの、精を注ぎ込んでいるかのようであった。


 ******** つづく ******** 
 

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掌編人形屋秘譚 其の六


**************************

女知音 お勝とお輝

それから定吉は堰を切ったように、
次々と、緊縛活人形を彫り上げていった、、
お勝が月の障りになると、代わりにお輝が緊縛雛型になり、
少しずつ縄に酔う自分を感じては、それを否定もしていた。


長月十三夜、月見の宴が表店の広間で催されたが、
誰も、その栗名月を愛でる者はいない。
大店の旦那連中が愛でているのは、
やがて生き人形になるであろう腰巻一枚で酌をする上女中と、
これから始まる競り売りの五体の定吉緊縛活人形である。


緊縛人形の雛型役を終えて、ほっとしたのか気が抜けたのか、
そんな心もちのお勝とお輝であったが
「先日の競り売りで、あの活人形に破格の値がついた。」
二人の前に、定吉から熨斗布が差し出された。
「これは?」
「俺は手間賃に加えて祝儀まで貰った。
 これは俺からの気持だ。
 簪とか笄でも買ってくれ。」
ありがたく押し頂く二人に、定吉が続ける、
「ただなぁ、困った事が起こっちまった。」
「定吉さん、何でもおっしゃってください。
 あたしにできる事でしたら、なんでもお手伝いいたします。」
「ん? あぁ、お勝だけではだめだ。お輝も必要だ。」
「あい、二人で一生懸命励みますから、ご指示ください。」
「励みますかぁ、、、、女知音、、だぞ。」
定吉によれば、
先日の競りに負けた旦那が、
「よし、新たに儂が緊縛活人形を二体、特別注文する。
 おぉ、どうせなら、緊縛女知音人形がいいな。」
という事らしい、、、、
「あのぅ、定吉さん。おんなちいん、、ってなんですか?」
「女好きの女、男色、衆道の逆だな。」
「あたし、お輝さんとは仲がいいとは思いますけんど、
 好いた惚れたとは違いますし、、、」
「俺も、女知音なんぞ見た事もないから、
 緊縛女知音活人形を作るなんざぁ、無理難題ってことよ。」


又、あの日々が始まった。
昼八つ、本所横川の鐘が鳴り出すと、道具を片づける定吉。
湯文字姿で口を吸い、胸を揉み、貝を合わせるお勝とお輝、、
定吉の納を得るまで続く女知音、、、、、、
「駄目だな。お前達、本気で好きあっておらんだろ。
 とてもとても活人形に心を写す事などできん。」
「申し訳ございません。
 あたし、心底お輝さんを好いてみせます。」
惚れた定吉のためなら、本気の女知音も厭わないお勝であった。

いぶかしげなお針子仲間や下女中を尻目に、お勝は真剣。
昼間はいつも手をつないで歩き、夜は一つ布団で寝る。
湯屋の薄暗がりでの、いきなりの口吸いや乳揉み、、、、、
やがてお輝も、、、、
、、、貝を合わせながら腰を振る自分に驚いた、、、

女知音緊縛活人形、、、、
「おい、、、おい、、、」
定吉の声も聞こえず、女知音にふけっているお勝とお輝、、
「そろそろだな、、、、」
納得のいった定吉の仕事は、そこから一気呵成となった。
一本の檜材から、
後手に縛られ乳房をさらけ出し、
襦袢の裾を割って露わになる淫らな足腰が現れていく、、、、
それはまるで見世物小屋の手品を見るようだ、、、、

「ふぅ~、、」
数日後、定吉の大きなため息が、完成の合図であった。
一体でも、立派な緊縛活人形ではあるが、
もう一体をそれに沿わせるように並べると、
縛められ鞭打たれながらも、
互いを求めあう女知音緊縛活人形、、、、、、

木綿布で最後の磨きをかけながら、
その女知音人形に見惚れて、
つい、口吸いをしてしまうお勝とお輝であった。


 ******** つづく ******** 
 

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掌編人形屋秘譚 其の七

 
**************************

小間物屋 定勝 

定吉、お勝、お輝が、そろって番頭に呼ばれた。
「定吉、お前の女知音緊縛活人形、大店のお客様もお喜びだ。
 そこでな、ぜひ職人に会いたいし本物の女知音も見たいと、
 そんなお申し出があってな。
 挨拶かたがた、広間に顔を出してくれ。
 大店様に御目通りしておけば、これから仕事が増えるぞ。」
「番頭さん、ありがたいお言葉ですけんど、お断りいたしやす。
 女知音人形にすべてを写してありますので、それでご勘弁を。
 それに、お勝は俺の女房になる女ですから、、、、」
「定吉さん、、、、」
かしこまって伏せていたお勝が、驚いたように顔を上げる。
「そうか、女房の裸体を他人に晒すのは嫌だろうなぁ。
 それでは致し方あるまい。儂からお断りしておこう。
 女知音なのにお輝だけ、という訳にもいくまいしな。」



定吉とお勝のささやかな祝言が執り行われた後、
定吉は、近くに間口二間ほどの小さな店を与えられた。
分家というわけではなく、緊縛活人形の作業場である。
評判が評判を呼び、定吉は緊縛活人形専門の職人となったのだ。
表店の狭さに比べ裏の作業場は驚くほどに広い。
世間体もあるので、『小間物屋定勝』という名をつけて、
お勝が足袋や風呂敷などの小間物を売っている。

小間物屋定勝は、店仕舞いがとても早い。
夕の七つにはもう暖簾をおろし、雨戸をたててしまう。
そして、雨や嵐の日には、店を開ける事もしない。

夕の七つ過ぎ、雨の日、風の日、嵐の日、
必ず小間物屋定勝に通う女がいた。
そう、お輝である。
お針子仕事をしながら、刻がくるとここに通っている。
番頭からもそう命ぜられていたし、お輝自身もそれを望んだ。



木枯らしで冷え切った体に、差し出されたお茶が心地良い、、
「お勝さん、どう? 新婚の気分は、、、」
「うん、なんか落ち着いた気はするけんど、、、
 あんひと、仕事ばっかりでさぁ、
 まともに抱いてくれないのよ、、、、」
「夜伽はないの?」
「そうじゃなくてさ、抱いていただく時は、
 いつも縛られてるの、、、、」
お輝はそれをお勝の『のろけ』と聞いた、、、


「おぉ、お輝、来てたのか。
 お勝、いい事を思いついたぞ。
 緊縛人形の端材を焚き木にするのが惜しくてな。
 何かに使えないかと考えてたんだ。
 これで、根付を作ったらどうかなぁ、、、」

また仕事の話だ、、、、
そんな意味を込めてか、お勝がお輝に頷く、、、

根付の雛型になって、、、、
小さく丸まるように緊縛されて、
お勝とお輝が、根付の雛型にされている、、、
これ、、小間物屋で売るわけにはいかないかなぁ、、、、
窮屈な姿勢で縛られながら、お輝はそんな事を考えている、、、





先日の晩も『お披露目』があって、
過日、上女中になったお針子と下女中が、
あられもない肢体を桜の樹の下に晒して、売られていった、、
お輝は、幸せを感じている。
こうして定吉の緊縛雛型でいるうちは、
源三の『生き人形』にされて売り飛ばされることはないだろう。


もうすぐ正月がくる、、、
めまぐるしいほどの一年だったと、
縄の痺れを味わうように噛みしめるお輝であった。



 ********  完  ******** 

**********************************

じつを言えば的あとがき

じつを言えば、
男社会の大店主人の身勝手さと、
それに翻弄される女達の悲惨な末路、、、、
そんな、女工哀史的な展開もありかなぁ
と思っていたのですが、
私自身の構成力や文章力がおぼつかないのはもちろんの事、
気分的にも、
あんなにはしゃいでいるお輝に悲惨な末路を見せるのが辛くて、
安易なハッピーエンドに落ち着かせた、
というのが、本当のところであります。


『人形屋秘譚』、、長くなりましたが、
もう一話だけ、書かせてください。
明日、アップします。どうかお付き合いのほど、
お願いいたします。

 

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掌編人形屋秘譚 奇聞

『人形屋秘譚』其の八、と言いたいところでありますが、
蛇足的物語なので、奇聞、、としました。

少しのお付き合いを。
一話完結であります。


**************************

騙し絵 お礼 

買い出しの帰りなのか、背負い篭に野菜を入れた女が、
小間物屋定勝の店先で売り物の風呂敷に見入っている。

「不思議な柄ですね。」
「えぇ、お客様の心の按配で、なんにでも見える不思議絵です。
 一枚いかがです。ここでしか売っていませんよ。」
お勝が、さりげなく風呂敷を開いてみせる。
「お礼さん、早く帰りましょ。
 いまごろ賢兵衛さんが、痺れを切らして唸ってるわよ。」
連れの女に促されて、帰りかけるが、
「じゃぁ、これとこれと、、、、この四枚くださいな。」
お礼と呼ばれた女が、悩みながら四枚の風呂敷を買った。
この女、、、気づいている、、、お勝は、そう感じた。
お礼が選んだ四枚が、まさにそれを示している。
それとも単なる偶然がなせることだったのか、、、、
「お春さん、ごめんごめん、急いで帰りましょ。」
二人は北之橋を渡って、五間掘り方に去っていった。


夕の七つ過ぎ、いつものようにお輝がやって来た。
待ちかねたようにお勝が話し出す。
「あの風呂敷、四枚揃いで買っていった女がいたわよ。」
「へえぇ、、気づいたのかしら。」
「おそらく、、、」

元々はお輝の発案であった。
定吉の巧みな緊縛下絵を反故にするのが惜しくなって、
風呂敷の絵柄にしたのだ。
一枚の風呂敷に緊縛下絵の一部を入れ、、
周りに不思議な文様を染め抜く。
それだけ見たのでは、花のようでもあり蔦のようでもあり、
風に飛ばされる落ち葉のようでもあり、、、、、。

ところが、風呂敷を五つに折りたたみ、
四種の風呂敷の角を突き合わせると、
しっかりと定吉の緊縛下絵が現れてくる、、、、
これまで、不思議な絵柄というだけで買い求めた客はいたが、
その騙し絵を見抜いた客はいない。

躊躇いながらも的確に選んだ騙し絵四枚の客、、
「その女、どこの女?」
「さぁ、五間掘り方に行ったわ。」
「あたし、、、一度会ってみたい気がする、、、」

騙し絵を見抜いた女、、
同類の匂いを本能的に嗅ぎ分けたお輝であった。


     騙し絵の風呂敷、、、、


 ********  完  ******** 

**********************************

じつを言えば的、蛇足のあとがき 

じつを言えば、
お勝、お輝と、居酒屋賢兵衛のお礼、お春の絡みを、、、
という狙いが最初はあったのであります。
それで、人形屋も六間掘りに在る、という設定にしたのですが、
いかんせん、四人が絡む必然性を思いつかず、
こんな小話に落ち着いてしまいました。
まぁ四人が絡んだとしたら、とんでもないSM譚になりそうで、
個人的には、ワクワクしながらも、
読者の皆様に納得していただける展開にするのは難しそうだと、
密かに、風呂敷に仕舞ったままの、今の私であります。



ありがとうございました。
じゃぁ、又。         レイ


 

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早食い

過日、某ローカル放送でやっていた五合飯の早食い競争。
地域の銘柄米をアッピールする目的もあるのだろうけれど、
元々はナントカ神社の神事だったとか、、、
その優勝記録が、なんと5分弱、、、
大きな丼にてんこ盛りの五合飯を、たったの5分?

「おいおい、一合1分で食うのかぁ?
 俺、学生時代、納豆飯で三合食ったことはあるけどなぁ、、
 一合を一分で食う事は可能でも、
 二合目、三合目って、だんだん時間がかかってくるだろ?」

「しばらく絶食して、相当お腹を減らしていたのかしら。」

「いや、それでも難しいと思うぞ。
 一か月、禁欲して、
 5分間で、5回連続射精、みたいなもんだろ?」

いやぁ、それとこれとは、次元が違うと思う、、、、



結局のところ、
食欲も性欲もゆっくり味わって、ナンボ、
そんな結論に達したのではあるけれど、、、
五分で五回連続、、、、?
御主人様の性欲の味わい方は、世間とはちょっと違っていて、
まぁ、私達も縛られて犯される、、、
それを悦んで味わっているのかもしれないけれど、、、


5分間で、5回連続射精、かぁ、、
ん~ん、一回くらいなら、、どんなものなのか、って、、、


アホ!!

 

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人魚姫

ハルさん、鱈の白子、駅前の魚屋さんで手に入ったよ、、
って、勇んで報告したのだけれど、、

「ふーん、白子かぁ、、、、
 鍋に入ったあのプニュプニュ、、あんまり好きじゃねぇ。」

そう言うと思って、焼き白子、作ったんだよ。
旬は1月2月なのに、今、手に入ったんだからさ、
まぁ、飲み屋さんなんかでは珍しくはないのかもしれないけど、
もっと、感動してよぉ。

「白子ってさ、魚の金玉、でしょ。
 どうせなら、硬い金玉がいいのに、なんであんなに柔らかいの?」

いや、、、白子は精巣で、、、、
、精巣だから、、、硬く勃起はしないと思う、、、

「それでもさぁ、他人様のフニャチンポ咥えてる気がしない?
 御主人様ならまだしも、、、、」

だからぁ、おチンじゃないんだよぉ。
そんなこと言ったら、
ハルさん、よく共食いで卵巣食べてるでしょ?

「卵巣?、、、なに?、、白子じゃなくて黒子?」

あほ!!、
カズノコ、タラコ、スジコ、ウニだって卵巣だし、
キャビアだって、そうよ。

「そんなの、みんな卵じゃない。」
うぅん、卵として生み出される前に、卵巣ごと食べてるのよ。

「ふーん、そうかぁ、
 よっしゃ、焼き白子のタラコ和え、なんて料理はどぅ?
 レシピホームページに投稿するのよ。
 鱈の雄雌のDNAが満杯、
 あなたも人魚姫になれます、なんてさ。」

おいおい、人魚姫って鱈の生まれ変わりだったのかぁ?
それ、ちょっと色気ないと思う、、、、
鱈には申し訳ないけど、、、、

       人魚姫は鱈だったのかぁ、、、?
            ラクッコピコりんさんの人魚姫です。



さんざん白子に文句を垂れたハルさん、
いやーぁ、焼き白子、感動して食べてくれました。
もちろん、
「日本酒の肴には最高だね」って感想で、、、


 

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ラクレット

「去年、約束したよな。」
なにを、、、? なんでしてっけ?
「ほら、チーズフォンデュを食った時に、来年は、、って。
 アルプスの少女ハイジの、、、」
「あぁ、緊縛レイに溶けたチーズをかける、
 牝奴隷ラクレットですね。
 お任せください。
 一年間かけて、レイを牝奴隷ラクレットに仕上げました。
 熱く融けたチーズに悶え、感じる牝奴隷になりましたよ。」


そんな御主人様とハルさんの会話で、
今晩はラクレット、、という事になった。
御主人様の車をお借りして、買い出しに出かける。
「ねぇ、レイさん。ラクレットの具材ってなに?」
まぁ、牝奴隷を除いて言えば、、、
基本は、ひたすらジャガイモかなぁ。
実際には、なんでもいいと思うよ。
ベーコンでもソーセージでも、サーモンとか玉ねぎでも、
フランスパンもおいしそうだよね。
「それを否定はしないけど、、、、ダメだなぁ、、、」
どうして?
「私、牝奴隷ラクレットのレイを作るのよ。」
おぉ、そう来たかぁ、、、
ハルさん、去年はブロッコリーの芯で牝奴隷作ったもんね、、。


デパートのチーズコーナーでラクレットチーズを購入。
いろいろな具材を選びながらも、
ハルさんは、まだ悩み続けている、、、、
今日ばかりは「私、お酒担当だから、その他は任せた。」
とは言わない。
もちろん、悩みながらも、忘れずにワインは買ったけど、、、


ラクレットマシーンなんぞはないから、
小さめのフライパンで、薄切りにしたラクレットチーズを融かす。
隣でハルさんが、牝奴隷を制作中、、、、
悩みに悩んで、結局、ハルさんが買ったのは、食パン。
まるで粘土細工みたいに、食パンで牝奴隷を制作、、、
それをオーブンで焼いて、、、牝奴隷フランスパンって感じ。
もちろん、ジャガイモやソーセージも茹でました。


御主人様にはお喜びいただいたようで、、
「俺にやらせろ、、」
って、いきなり牝奴隷パンの股間に融けたチーズを流しだして、、
 
        牝奴隷ラクレット、、、、?
 
おもわず、自分の股間を押さえた私であります、、、、、




            2015年12月19日の事でした。
 

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カセホ

「お前達、仮性包茎、持ってるよな。今度はそれで来い。
 クリスマスパーティーもどきで、うまいもん食いに行こう。」
 前回お会いした時の帰り際に、御主人様がおっしゃった謎かけ。


「ねぇ、レイさん、仮性包茎持ってる?」
持ってるわけないじゃん、、おチン持ってないから、、、
「じゃぁ、、、クリ、、の事かなぁ、、、」
それは違うわ。だって『今度はそれで来い』っておっしゃったのよ。
「そうだねぇ、、。今度はそれで来い、、って事はぁ、、」
そう、そのために何かを準備するのよ、、、たぶん、、
「おぉ、いい線、行ってるかも。
 ほら、もっと考えて。『うまいもん』が懸ってるんだから。」

もっと考える、、、必要もなかった。
『仮性包茎』でググってみたら、簡単に答えが見つかったから。
でも、御主人様の謎かけが解決しただけで、その先は不明だ、、



ハルさんはエンジ色のニットタートルネックワンピース、
私はモスグリーン。
御主人様は、うれしそうに、
「ほぉ、ちゃんとカセホ着てきたんだな。
 エンジとグリーンか、いかにもクリスマスらしくていいぞ。
 約束どおり、コースディナー食いにいこうな。
 よし、脱げ!!」
タートルネックの謎かけ解決を褒めていただいたと思ったら、
いきなり脱げかぁ、、、、

御主人様が取り出した物は首輪、、、
鎖のリードまでついていて、、、、、

全裸にタートルネックワンピースを着る。
タートルネックで首輪は見えないだろうけれど、
ニットでディナーは大丈夫なのかしら、、、それに、、、、
「御主人様ぁ、、これ、、ヤバイですぅ、、」
そう、スカートの裾から、鎖がぶら下がって見える、、。
「しょうがねぇなぁ、
 よし、ニーソックスとパンツだけは許してやる。」
鎖を股縄のように股間に回し、ショーツを穿く。
なんかゴワゴワして、股間で鎖を咥えている感じだ、、、



郊外のこじんまりしているけれどお洒落なレストラン。
御主人様が入口に張られたシールを見て、ニヤッと振り向く。

「せっかく予約したのに、残念だなぁ。」
ハルさんが敢然と反論する。
「御主人様、これはペット入店禁止のマークです。
 牝犬奴隷入店禁止はもっと違うマークだと思います。」
そうです、私達、御主人様の牝奴隷ですけど
ペットじゃありません。
なにしろディナーが懸っているのだから、必死だ。



アペリティフのシェリー酒から始まって、
スープ、ホタテ、ロブスター、ヒレステーキ、、、
お勧めのワインもおいしかった。
ピアノの生演奏が会話を邪魔しない程度に流れていて、、、
最高のクリスマスディナーでした。
時々股間に鎖を感じて、モソモサしたけれど、、、、







そして、当然のように、
タートルネックセーターを『カセホ』セーターと呼ぶ私達。
頭からかぶったセーターから、いきなりピョコン顔を出す、
そんなパフォーマンスも忘れてはいない、、、、、、





            2015年12月23日の事でした。


ごめん、、
、、聖夜にふさわしい記事かどうかは、、、知らない、、、
 

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ポチ袋

「正月は実家に帰って来い、って、親父がうるさくてさぁ。」
今月の初めに、ハルさんがそう言った。
お父様の具合、良くないの?
「うぅん、定期的に通院はしてるみたいだけど、
 会社にも復帰したし、あとは気の持ちようなんだけどさ。」
弟君の就職は?
「景気が上向きだからね、何とか地元の会社にもぐりこんだわ。」
じゃぁ、あんまり心配は無いわね。
ゆっくり実家で過ごしてきたら?
「うん、、、。レイさんはどうする?」
おいおい、心配は、そこかよ。
まぁ、私も3年程、正月を実家で迎えていない。

私の『抜け駆け』を避けるため、、、そんな感じで、
二人で、ネットで列車の予約をした。
行きの切符は確保できたけれど、
帰りは、曜日の関係で1月2日は早くも満杯だ。
1月1日にはまだ空席がある、、
二人の到着時間が近い列車を予約した。
「よっしゃ、駅の茶店で待ち合わせして、
 そのまま御主人様のマンションに押し掛ける、って事にしよう。」

御主人様にその旨をご連絡、、、
「おぉ、そうか。それはいいことだ。
 『親孝行したい時には親は無し』、って言うからな。
 俺のことは心配するな。紗江の料亭で年越しする。
 SMの血が騒いだら、彩もいるからな。」
おいおい、それが一番心配なんだ。
血が騒がない事を願うばかりだ、、、、、



実家に帰るにあたって、私が最初に準備したのは、ポチ袋。
姪は小学校だし、甥は幼稚園入園だ。
ふと思った。お年玉の相場ってあるんだろうか、、、
よく分からんけど、、、、
万札はおじいちゃんの役目、千円札は両親の役目、
オバサンは、まぁ500円玉って事で、、、、いかが?




そんなこんなで、今年のブログの筆をおくことにします。
今年も稚拙なアホブログにお付き合いいただき、
ありがとうございました。

皆様、良いお年をお迎えください。


じゃぁ、又。         レイ、ハル

 

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