
御主人様のチェックインを見つめている。

このコテージに来る途中、Jさんのお墓参りをしてきた。
コートを脱ぎ捨て、全裸の首輪姿を見ていただいた。
御主人様と天国のJさんとのお話が終わるまで、
チンチン姿勢で、まとわりつくような湿気と闘っていた。
「連休明け、夏休み前のこんな梅雨の時期は、
どうしても、お客様は少ないですね。
お客様の地域は雨は降っていませんでしたか?
こちらはご覧のとおり、あいにくの雨ですねぇ。
今日は、お客様方の他に四組様の予定ですが、
他の皆様のご到着は、少し遅れるとか、、、。
ちょっとお寂しいでしょうが、ゆっくりお過ごし下さい。」
フロント係さんのそんな話を聞きながら、
コテージのキーを受け取る、、、、。
寂しいはずがない。
御主人様は、きっとほくそえんでいるに違いない。
できれば、他のお客さんは、誰もいないほうがいいのだろう。
まぁ、私達も、それを否定はしないけれど、、、、。
コテージ脇に車を停めて、食材を運び込む。
入り口入ってすぐが、広いダイニングキッチンとバス、トイレ。
鍋、釜、食器も備え付けだから、
食材さえ持ち込めば、山のコテージ生活を楽しめる。
奥には畳の部屋とベッドルーム、、、、
御主人様が最初になさった事は、
バスのお湯はりスイッチを押す事と、
入り口に、絞った雑巾を置く事、、、、、、、、、
「さぁ、せっかく他の客が遅れて来てくれるんだから、
今のうちに、散歩かたがた、ションベンしてこような。」
レインコートを剥ぎ取り、
私達の頭にレインハットをかぶせて、首輪にリードを繋ぐ。
まるで条件反射のように四つん這いになった私達は、
その瞬間から、レインハットだけの全裸牝犬だ。
牝犬は、雨だからと言って散歩を拒否したりはしない、、、
2013年6月15日の事でした


