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御主人様と二匹の奴隷達の物語

レイが綴る牝奴隷ハルとレイの物語、、、、、。ほんの偶然が、私を、、、。

掌編うちの猫は鼠を捕ります2

ハルさんや会社の同僚と飲むことはあっても、
一人酒、、、という経験はまだない。
ピアノの生演奏が流れるようなお店で、
そっとカクテルを口に運び、溜息をつく、、、
そんな状況を勝手に妄想しつつ、、、、、
『うちの猫は鼠を捕ります2』、、であります。
まぁよろしければ、前回のうちの猫は鼠を捕りますから
お読みいただければ幸いです。


 今宵もようこそ、『Bar うちの猫は鼠を捕ります』へ、、、、



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うちの猫は鼠を捕ります2


今晩も、14,5人の女がやってきた。
それぞれに、ストレスや不満を抱えていたようだ。
俺が一言、カクテルの名前を口にするだけで、
女達は、勝手に妄想世界に入り込んで、陶酔してくれる。
違法な薬やハーブを使っているわけではない。
ごくありきたりのカクテルに、俺が名前をつけているだけだ。
まぁ、『思い込みカクテル、妄想カクテル』って処だな。
それでも法外な料金を払ってくれるのだから、
水商売、とは本当にうまく言ったものだ、、、

もうそろそろ、閉めることにするか、
客足も遠のいたので、そんな事を思っていると、
、、階段を下るヒールの音がする。

『Bar うちの猫は鼠を捕ります』
店名プレートを見つめているのだろうか、
店の前で、一瞬の躊躇をしているのだろうか、
足音がそこで立ち止まっている。
やがて一人の女が扉を押し開く、、、、、、。

「いらっしゃいませ、、、、」
いつものように明るくそう言いかけて、俺は言葉を呑んだ。
「レイさん、、、、どうされました? 
 このところ連夜ですよ。
 よほどストレスが溜まっているのですか?」
定席のカウンターの右端に腰掛けたレイにおしぼりを渡す。

「マスター、、心配してくれて、ありがとう、、、。
 精神的にも肉体的にも、、、仕事に疲れちゃって、、、
 ついつい、ここに足を運んじゃうの、、、、、、。」

「お疲れなら、家に帰って寝たほうがいいですよ。
 もうこんな時間ですから、、、、」
背後の時計を見上げながら、俺はそう言った。
長針と短針が重なろうとしている。

「えぇ、、連日の残業で、、、、こんな時間にごめんなさい。
 自分で自分の疲れを自覚したから、
 明日は、休暇をとったわ、、
 だから、、、一杯だけ、、お願いできるかしら?」
まるで甘えるように、レイが俺に微笑む、、、。

「まぁ、お客様ですから、、お断りはしませんが、、、。
 どんなカクテルにします?
 一昨日は『股縄カクテル』、、、
 昨晩は『辛口駿河問カクテル』でしたからぁ、、、、
 又、いつかの『逆さ吊りカクテル』にしましょうか?」

「全部混ぜたら、どうなります?」
「戻って来られなくなりますよ。」
「私、、、それでもいいかなぁ、、、、」
「いや、現実逃避はいけません。
 しょせん一杯のカクテルですから、、、、
 ひと時の快楽に遊んでいただくのが、当店のカクテルです。
 それ以上はお勧めできません。
 今、レイさんがお求めのものは?」

「ん~ん、、、、
 羞恥と苦痛の先にある快感、、、、、なぁんてね。」
媚びるような女の目で、レイが俺を見つめる。

「贅沢なお客様だ。
 じつを申しますとね。
 レイさんがさっきこの店に入ってきた時は、
 本当にびっくりしたんですよ。
 いえ、連日だから、というだけじゃなく、
 影が薄いというか、覇気がないというか、、。
 でも、安心しました。もうすっかり、活き活きしてます。」
「そう、、、
 じゃぁ、私のリクエストに答えてくださる?
 マスターにお任せするわ、
 私が陶酔して、ゆっくり眠れるような一杯を。
 マスターも水割りでもいかが。ご馳走しますから。」

俺はシェイカーを振りながら、目の前のレイを見つめる、、、




 上目使いの微笑は、確実に俺を誘っている、、、、
 まずは、その媚びるような目と言葉遣いを直してやる。
 『本日は閉店しました』
 プレートをドアノブにぶら下げて鍵をかけ、鞭と麻縄を取り出す。

 「レイ、脱げ!! スペシャルカクテルを飲ませてやる。
  名付けて『リアル牝奴隷』だ!!
  羞恥と苦痛とその先の快感だと?
  お前の体は、それを理解できるのか?
  俺がそれを確かめてやる!」 
 おずおずと衣服下着を脱ぐレイを、乗馬鞭で急かす。

 後手高手小手に縛り上げながら、
 その体と関節の柔らかさ、麻縄の馴染みに心躍らせる。
 うん、この女、いい牝奴隷になれるかもしれないな、、、。
「スペシャルカクテルの味をおもいしれ!!」、、、、 
 後手縛りのまま床に転がす。
 体勢を戻そうともがくレイを足蹴にして、又、転がす。
 その度に股が割れ、股間を俺に晒す。
 その卑猥さを指摘しながら、又、転がす、、何度も何度も。
 それでも、もがき続けるレイ、、
 羞恥に頬を赤く染め、苦痛に顔を歪ませながら、、、
 その目は、やがて焦点を失っていく、、、、 

 この女、、、、
 今、確かに、羞恥と苦痛と、その先の快感を感じている、、





「マスター、、マスター、、、」
体が揺すられている、、、、、、。
「マスター、ごちそうさまでした。私、帰ります。
 でも、マスターってお酒弱いんですね。
 バーの経営者なのに一杯の水割りで寝ちゃうなんて、、。」

夢かぁ、、、、、
まぁ、夢でよかった。


「毎度ありがとうございました、
 今晩は素敵な夢を見ながらゆっくりお休み下さい。
 又のお越しをお待ちいたしております。」

精一杯の愛想笑いで、レイを送り出す、、、、、、




『本日は閉店しました』
プレートをドアノブにぶら下げて鍵をかけ、俺は溜息をついた、、

まいったなぁ、、、、主客転倒とは、まさにこの事だ。
今晩は俺があのレイに『妄想水割り』を呑まされた、、、、





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路地裏地下的あとがき

あさのあつこさんの『うちの猫は鼠を捕りません』では、
ご自分で解説しながら、、
「あのマスターが、ちょっと気になる」って書いておられます。

私も、このマスターが気になって、
だから今回は、マスター目線のお話です。
前回の『うちの猫は鼠を捕ります』で、
なぜ『逆さ吊りカクテル』でレイが妄想したのか、
その理由を書いていなかったので、
逆にそれを利用させていただいて、
マスターが、妄想に落ちるというオチにしてみました。



まぁ、危ない薬が入っているわけではありませんので、
ストレス、欲求不満を抱えている皆様、
ぜひ『Bar うちの猫は鼠を捕ります』にお越し下さい。
見つけにくい場所ですが、3丁目の路地裏地下にあります。

ただし、妄想癖のあるM女さん限定ですけれど、、、



じゃぁ、又。        レイ






  文末ではありますが、今日は広島原爆の日。
  『アオギリにたくして』、、、、 合掌
  

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コメント


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合掌

こんなブログ(失礼)で、『アオギリにたくして』が登場するとは、、、
レイさんの見識の深さと、真摯な合掌に、敬服。
掌編本文と関係なくてごめん。
 

匿名さん | URL | 2013年08月06日(Tue)12:43 [EDIT]

読み終えてみれば、

それなりの流れとは思いながら、
レイさん目線とマスター目線かぁ、、、
実際には、なかなか思いつかないだろう、とてもお洒落で素敵な展開でしたよ。
さりげない卑猥さも、大好きです。

文末の一言も、
過去記事にもありましたけれど、広島を想い続けるレイさんらしくて、
8月6日のこの日、ピリッとさせられました。

さぁ、次の掌編が楽しみだなぁ♪
 

kaibo | URL | 2013年08月06日(Tue)18:30 [EDIT]

匿名さん、ありがとうございます

まさか、関係者の方ではないですよね?
映画をご覧になったのでしょうか、、、、
実際にお会いした事はありませんが、
モデルになった沼田鈴子さんの事は、存じておりました。
思いを受け継ぎ、伝える、、、
とても大切な事だと感じております。
『こんなブログ』だからこそ、あまり見識のない方々に一言伝えたくて、、
まぁ、私の自己満足なのでしょうけれど、、

ありがとうございました。
次はお名前教えてくださいね。
じゃぁ、又。         レイ
 

Ray | URL | 2013年08月06日(Tue)19:15 [EDIT]

kaiboさん、ありがとうございます

あとがきにも書きましたように、このマスターが気になって、
まぁ、ありきたりではありますが、マスター目線で綴って見ました。
でも、このときのレイはどんなカクテルを飲んだんだろう、、、、?

過去記事にも触れていただいてありがとう。
この日だけは、西の空に黙祷する私であります。

次は、、、わかりません。
やっぱり、初心に戻って、3行くらいの超ショートショート
がいいかなぁ、、

ありがとうございました。
じゃぁ、又。        レイ
 

Ray | URL | 2013年08月06日(Tue)19:22 [EDIT]

カクテルは~?何が好みですか?

俺は、一応その道を試みかけたこと会ったのでちょっと焦点のずれた?と思いましたけど~。ハルさんが好きな日本語ベースのカクテルも、存在します。虹色のカクテルも出来るよ。(  ̄▽ ̄)

茶 | URL | 2013年08月07日(Wed)02:58 [EDIT]

今回も長文、ごめんなさい。

『アオギリにたくして』の事は全く知りませんでした。私が原子爆弾のことを生まれて初めて知ったのは、長崎で被爆した少女が主人公の「八月がくるたびに」という児童書です。読んだのは、昭和46年か47年(西暦で云うと、1971年か72年)。広島の惨状について詳しく知ったは、マンガ「はだしのゲン(昭和48年~昭和49年に週刊少年ジャンプ掲載)でした。

今回、このコメントを書くにあたり、色々調べて初めて知ったことがあります。
まず、「はだしのゲン」がジャンプ連載当時はあまり人気がなかった(こんな暗い話を載せないでくれという意見も結構あったらしい)にもかかわらず、当時の編集長が全面的にバックアップして一年以上の連載を続けたということ。当時小学生の私は、「はだしのゲン」をむさぼるように読んでいたので正直驚きました。
そして、「八月がくるたびに」が今や、学校推薦の夏休み図書ではないらしいこと。私が「八月がくるたびに」を読んだのは、学校推薦の夏休み図書だったから、これも驚きました。

つまり当時は「メジャーの世界」にも、自ら立てた「アンケート至上主義」に反して「はだしのゲン」の連載を支持した週刊少年漫画雑誌の編集長や、「八月がくるたびに」を小学館文学賞に選出したり、学校推薦図書に指定したりした人達が、いたということでしょう。

一方現在、『アオギリにたくして』のような映画を製作する方たちがいらっしゃる一方で、広島平和記念資料館から「被爆再現人形」の撤去が決定されるという動きがある。

昭和28年製作の「ひろしま」と云う映画の中で、広島市のとある高校に通う主役の一人が、「(被爆体験者である)自分たちが同じ日本人どころか、被爆を経験していないクラスメートにすら理解されない」ことを訴えるシーンがあり、私はとてもショックを受けた覚えがあります。

被爆を体験していない「わたしたち」には、被爆を経験された方の気持ちはわからないかもしれません。しかし、であるならばなおさら、「わかろうとする心」は絶対に忘れてはいけないのではないかと思います。

れんたん | URL | 2013年08月07日(Wed)09:00 [EDIT]

茶さん

ごめんなさい。もっともらしい事を書きながら、
カクテルの事は何も存じません。
主もハルも私も、バーテンダーさんよりは、板前さんのほうが馴染みでして、、
じゃぁ、      レイ
 

Ray | URL | 2013年08月07日(Wed)20:29 [EDIT]

れんたんさん、ありがとうございます

「八月がくるたびに」、、は知りませんでしたが、
「はだしのゲン」はもちろん存じております。
今、世界中で翻訳されて、それぞれの社会に影響を与えているとか、、。
過日の原発事故で他県に非難した福島の子供たちが、
「放射能、、」的、いじめにも似た偏見中傷を受けた事を知った時、
ゲンの抜け落ちた頭髪を中傷される場面を思い出してしまいました。

大きな事はできませんが、
毎年、8/6は西の空に黙祷をささげるのが、
私のささやかな平和運動であり、私の主張です。
当然ながら、沼田鈴子さんのような伝承者にはなれませんが、
その想いだけでも、受け継ぎ、伝える事は大切な事だと感じております。
たとえアダルトブログだとしても、
この時期は、私なりの密かな主張を綴りたいと感じております。

ありがとうございました。
じゃぁ、又。         レイ
  

Ray | URL | 2013年08月07日(Wed)20:50 [EDIT]