
半分独立した形で、居酒屋分店で働き出して半月以上が過ぎた。
その彩さんからメールが来た。
6月13日、ぜひ当店においでください。
できれば、賢治様もご一緒に。
私も、ようやくこのお店での生活リズムが身に付きました。
お待ちいたしております。 彩
「ふ~ん、彩さんも洒落た提案をするじゃない?
一口、乗ってみる? 」
もちろん、拒否する理由は何もないわ。
6月13日、多少遅くなったものの、
三人で、オフィス街のあの居酒屋分店を訪れた。
注文した品物を運んできたのは、板前姿の彩さんだった。
そして、テーブルに並べられたのは、、、
、、四人前のお酒と料理、、、、
唖然、茫然と私達の顔を眺め回した御主人様、、、
「お前ら、、、グルか?
、、、、、、、、、
ありがとう、、、ありがと、な。」
そう、今日はJさんの命日、、さっき、お墓参りをしてきた。
御主人様はバッグからあのJさんの写真を取り出して、、
四人目の料理の陰に立てかけた、、、、
「でも、、彩、お前、なんで知ってる?」
「レイ様のブログ、たくさん涙しながら、
何度も読ませていただきましたから、、。
『先笄』とか、『和子様のクリスマスイブ』とか、、、」
「彩、仕事は何時に終わる? 明日は休みなんだろ?
遅くなっても俺のマンションに来い。
二次会だ。」
日付が変わったころ、
エントランスからのインターフォンが鳴った。
「彩です。」
「玄関のカギは開けておくから、静かに入ってきて。」
そう、二次会なんておっしゃっていながら、
御主人様はソファーでウトウトしている、、、、、
お店の残り物というつまみでワインを飲みながら、
「レイ様、ハル様、、、ワイシャツ、、なんていかがです?」
彩さんがそんな事を言い出した。
彩さんは、しっかり私のブログを読んでくれてるんだぁ、、、
「彩さんアホだけど、素敵なアホだわ。」
ハルさんのその一言で、提案採用と決まった。
「御主人様、、彩さんがお見えですよ、、、」
ゆっくり御主人様を揺り起こす、、、、、、、。
「おぉ、、、」
大きな息を吐きながら、
目を覚ました御主人様が見たものは、、、、
全裸にワイシャツを着ている三匹の奴隷、、、、
「やっぱり、お前たちはグルだったんだな。
女が三人寄れば姦しい、、、、
って、あれは言い換える必要があるな。
女が三匹寄れば、恐ろしい、、、、、、だな。
ありがとう、、、、ありがとな。
発案者は誰だ?
レイ、ここに布団をひけ。
今晩は乱交パーティーだ。」
彩さんを最初に犯した御主人様、、、、
酔いと疲労で、そのままお休みになってしまった。
乱交パーティーには程遠いけれど、まぁ、仕方がない。
私達のワイシャツは、今晩のパジャマになった。
2014年6月14日に日付が変わりました。


