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御主人様と二匹の奴隷達の物語

レイが綴る牝奴隷ハルとレイの物語、、、、、。ほんの偶然が、私を、、、。

掌編江戸妄想譚 其の壱

かつて、賢治様の本棚の話をブログに書いた事がある。
純文学、大衆文学、、戦争物から推理小説、、、新刊、古本、、
雑多でとりとめもないけれど、
賢治様曰く、「その時、自分にぴったりくる小説」をお読みだ。

それが、このところ、時代小説がやけに増えている。
昔から、池波鬼平や藤沢作品は多かったけれど、
私の知らない作家さんの短編が、山積みされている。
「現代小説にはない、癒しや情感が魅力」という事らしい。

賢治様のお勧めを何冊か読んで、
私も江戸の時代を放浪する事ができた。


うん、これは使えるぞ。
って、そんな訳で、今回は江戸の話であります。

本所五間堀に居酒屋を構える賢兵衛と、お礼、お春の物語、、。

連作掌編、全五話完結です。

はてさて、どんな事になりますことやら、、
ご用とお急ぎでない皆様、しばしのお時間を、、。



 
************************

居酒屋賢兵衛 
 

居酒屋賢兵衛は、江戸は本所五間堀界隈では評判の居酒屋。
めしがうまい、酒が、そして肴がうまい。
だから、近くの長屋の職人達はもちろん、
夜回りの与力も、お座敷帰りの芸者達も、ふらっと顔をみせる。



「おい、礼、暖簾をしまえ。今晩は仕事にならん。」

夕刻に降りだした雨はさらに強くなって、
店の前を流れる五間堀の水も、だいぶ嵩を増したようだ。
賢兵衛に命じられたお礼は、
油障子を開けて暖簾を片付けだした。

「あら? お礼ちゃん、もう店、お仕舞い?」
「あぁ、お春姐さん。
 えぇ。こんなお天気ですから、お客さんもいなくて。
 でも、、、、、どうぞどうぞ。
 おとっつぁん、お春姐さんがお見えです。」

番傘の雫を振りながら、芸者のお春が店に入る。
主人の賢兵衛に差し出された手拭を、さも当然と受け取ると、
雨に濡れた肩先と下駄の素足を拭いながら、
お春は、板場に横座りして、溜息をついた。

「賢兵衛さん、店仕舞いって時にやって来てごめんなさいね。」
「いえいえ、お春姐さんなら、いつでも大歓迎ですよ。」
賢兵衛は、暖簾をたたみ、雨戸をたてて、
入り口の油障子に心張り棒を掛ける。

「さぁ、これで誰も来やせんから、ゆっくりやってください。
 いつもの茶漬けで?」
「今日は、、、お酒と、、適当に肴を。」
「おやおやめずらしい。今日はお座敷じゃなかったんですかい。」

歳は二回りも上には違いない賢兵衛は、
なぜか、お春を、お春姐さんと呼ぶ。
お礼も、お春とは同い年位かなと思いつつ、お春姐さんと呼ぶ。

「それがさぁ、今日のお座敷は最悪だったのよ。
 その愚痴を聞いて欲しくて、ここに来たんだから。
 賢兵衛さんもお店閉めたんだから、いいでしょ?
 いっしょに一杯やりましょうよ。」

お礼が、酒と炙った畳鰯、煮物と漬物を運んできた。
賢兵衛がお春の猪口に酒を注ぐ。
お春も賢兵衛の猪口を満たす。

「おぉ、お春姐さんに注いでもらえるなんざぁ、光栄、光栄。」
「ね、そういうもんでしょ。
 芸者なんて、酌して三味弾いて、謡って踊って、、、ってね。
 それがね、今日のお座敷は、それがなかったのよ。
 ほら、お礼ちゃんも聞いてよ。」

お礼も、お盆を前に抱いたまま、
うなづき返して話の続きを促した。

「今日の若旦那はね、お店では常連なんだけど、
 私を呼んでくれたのは初めてでさ。
 お座敷で、お初のご挨拶しようとしたら、
 いきなり『白板お春とはお前か?』って。
 それでね、あたしも仕方なく
 『ぱいぱんお春と申します、以後お見知りおきを、』、よ。」

賢兵衛は、にやにやしながら話を聞いている。
お礼は少し身を乗り出すようにして、強くお盆を握り締めた。

お春は、猪口を飲み干して話を続ける。
「それでね、まずは御一献、って酌しようとしたら、
 『酌はいらん。手酌でいい。その白板を見せてみろ。』
 だもの。酷い話でしょ。
 それでも我慢して着物の裾を割って、お見せしたわ。
 そしたらね、『俺の長年の夢だ。』ってさ、
 懐から取り出したのは、なんと麻縄よ。
 苦労しながら、あたしに股縄をして、
 『白板股縄、、。おい、感じるだろ。もっと悶えろ。』
 だって。」

「当然、お春姐さんは、悶えるふりをした?」
「えぇ、お客様ですからね。そしたら、
 『おい、汚門戸、全然濡れてないぞ。』って。
 股縄した女はみんな、おまんこ濡らすと、思ってるの?
 痛いばかりで、なんにも感じなかったわ。
 あの縄男、口だけで、縄使いはへたくそよ。」

お春はよほど腹に据えかねたのか、
愚痴を並べながら、次々と猪口を重ねていく。
お礼は慌てて、台所に燗酒を取りに走る。

「お春姐さんだって、おぼこ娘じゃないんだから、
 男は助平で、いろんな好事家がいる事くらい知ってるだろ。」
「そんな事ぁ先刻承知でも、あれは酷過ぎでしたよぉ、、。」
お春の呂律も少し怪しくなってきた。

「お春姐さんが怒っておいでなのは、
 股縄をされた事ですかい? 
 それとも、股縄で感じられなかった事ですかい?」
「芸者を馬鹿にしてると思うでしょ?
 あんな股縄なんかで感じる女がいたら、見てみたいわ。」

「加虐の好事家がいれば被虐の好事家もいる。
 世の中、そんなもんでござんしょ。」

賢兵衛が、今まで見せなかった不気味な笑みで、
ひょいとお礼に顎をしゃくった。
「礼、お春姐さんに、お見せしろ。」
「あい、、賢様、、、、御主人様、、、、」

「ごしゅじん、さ、、ま?」
唖然とするお春の前で、前垂の紐を解くと、
お礼は、縞木綿の裾を持ち上げた。

「お春姐さん、触ってもいいですぜ。
 きっとぐちゅぐちゅに濡れていますよ。
 礼はこんな女なんです。」

お春の目の前に広げられたお礼の股間には深く食い込んだ股縄。
「ひっ、、、」
吸い込んだ息も吐き出せず、お春はお礼の股間を見つめる。

「お礼ちゃん、、お礼ちゃんも、ぱいぱん、、、、、
 股縄、、、、気持ちいい?」

「あい、しっかりご覧下さい。これが本当のあたしです。」

お礼は顔を赤らめ、うなだれながら、ぼそっと告白した。
同性に見られる事は、男に、とは違った羞恥があるのか、、

お春の白く長い指が、お礼の股縄股間を撫でる、、、
丸く見開かれた眼は、一時もそこを離れない。
亀甲縛りの裸体が、、、、
お礼は、続けて縞木綿を脱ぎ捨てた。
亀甲縛りの裸体が、灯明に浮かび上がる。
お春の、ごくりと唾を飲み込む音が、雨音よりも大きく響いた。

「賢兵衛さんは、実の娘に、いつもこんな事してるの?」
お礼から目を離すことなく、
つぶやくように、そして少し非難げに、お春が言った。

「いや、礼は、娘じゃねぇ。」
「えっ、」
お春が、思わず振り向く。
「親娘、、、じゃぁ、、ないの?」
顔を廻らせ、お礼と目を合わせる。
「あい、人前では、おとっつぁんですけど、、、
 賢様は、あたしの、ごしゅじんさま、、です。」


浮世の裏表を毎晩見ているお春が、
お礼の言った『ごしゅじんさま』の意味を理解するのに、
さほどの時間はかからなかった。
少なくても『主人と女中』というだけではなさそうだ、、。

お春の胸の中で、何かが弾けた。
その震えが乳首を刺激し、そのまま臍から下腹へ、、、
股間が勝手に、じゅく、、、と言い出した。

「賢兵衛さん、、、いぇ、賢兵衛様、、、 
 賢様に縛っていただいたら、あたしも濡れますか?」
気づけば、そんな言葉を口にしていた、、。

「さぁ、それはどうかな?
 痛いだけかもしれんぞ。濡れてみたいか?」

「あい、、お願いいたします、、ご、、、御主人様、、、。」
横座りから、慌てて正座すると、
お春は、深々と額を板場に着けた。

「よし、脱げ、春!!」

「あい、あたくし、、、ぱいぱんお春と申します。
 厳しい股縄、よろしくお願い、、いたします、、、、。」


薄紫の地に萩の花、、、
お座敷帰りのままのお春の着物が床に落ちて、
少しの躊躇いの後に脱いだ襦袢と湯文字の下から、
白い裸体が、無毛の股間が、姿を現した。








もう、雨はあがったのだろうか、
消えた雨音が、大きな静寂を連れてきた。

目を閉じたお春の薄い息づかいだけが聞こえる。




股間で咥える麻縄の瘤が、
お春にとっては、今この時間の全てに違いない、、。




 ******** つづく ******** 

 

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コメント


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新境地?

出勤前のあわただしさの中で、
ついつい読み込んでしまいました。
なんか、朝から、ワクワク、ドキドキ、ジュクジュクです。
続き楽しみ。明日の更新、待ってます。
 

kaibo | URL | 2012年11月09日(Fri)06:52 [EDIT]

光景

テレビドラマの時代劇を観てるような感覚になりますねぇ♪
なかなかの描写です!
この物語は ハルさんが後輩みたいだけど、姉御の後輩の狂い咲きに期待です(笑)

今夜は日本酒かな…

玉露 | URL | 2012年11月09日(Fri)18:14 [EDIT]

kaiboさん、ありがとうございます

稚拙な時代小説モドキではありますが、
>続き楽しみ、、、
と言っていただけるのが、最高の喜びです。
五話、連日更新です。
お楽しみいただければ幸いです。

ありがとうございました。
じゃぁ、又。        レイ
 

Ray | URL | 2012年11月09日(Fri)18:45 [EDIT]

玉露様、ありがとうございます

時代考証も風俗も江戸言葉もいいかげんで、
某作家さんの真似事から始まった今回の連作掌編ではありますが、
洋酒党の玉露様から、日本酒のお言葉がでるなんて、、、、
ひたすら、ヤッタネ的心情の今の私です。
五話連続更新予定です。
今週は、日本酒でお過ごし下さい。

ありがとうございました。
又、遊びに来てください。      レイ
 

Ray | URL | 2012年11月09日(Fri)18:51 [EDIT]

これは、れいが先のパターンの感じですね~。

売れば売れるかもよ。お春さんへ踊り子の感じも、良いですよね~お礼は居酒屋の主人の娘のような女ですね~れいさんと春さんのを意識して探してます。観ているとやっぱり欲しく成ります。「伊豆の踊り子春さんとおれいの物語」タイトルです。

茶 | URL | 2012年11月09日(Fri)19:43 [EDIT]

茶さん

ご感想ありがとうございます。
賢兵衛をおとっつぁんと呼ぶお礼が、実は本当の娘ではなかった、、
そんな前提を思いついて書き始めた物語でしたので、
賢兵衛とお礼の出会いも書かなくちゃ、、なんて、
そんな章も、後日綴ります。
じゃぁ、又。         レイ
 

Ray | URL | 2012年11月10日(Sat)06:44 [EDIT]