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御主人様と二匹の奴隷達の物語

レイが綴る牝奴隷ハルとレイの物語、、、、、。ほんの偶然が、私を、、、。

掌編江戸妄想譚 其の五

************************

幼女お春


お礼に続き、お春の狸縛りの縛めを解いた賢兵衛が、
お春を抱きしめて、「お春姐さん、、、」とつぶやいた。

手首の縄痕をさすりながら、お礼が賢兵衛を振り向く。
お春も、呆けた顔で、賢兵衛を見つめている。
賢兵衛がお春を、姐さんと呼ぶのは久方ぶりだ。

「いや、、お春、、、、おめぇの事、、じゃねぇ。」
つくろうような苦笑いで、賢兵衛がそう言った。

「昔な、俺を男にしてくれた女だ。
 縄捌きも鞭捌きも、お春姐さんに教え込まれた。
 もっとも、お春姐さんが自分で縛られたかった、らしいがな。
 そよなぁ、おめぇらと同じくらいの歳に、
 胸を患ってな、、、、。」
「亡くなったんですか?」
「あぁ、夫婦になろうとまで考えたんだが、、。」

遠くを見つめるようにしながら、
賢兵衛の指先が唇をさする。
お礼が、すかさず煙草盆をもってきた。
「あんがとよ。」
煙り草を煙管に詰めながら、賢兵衛がお春を見遣る。

「俺の事はどうでもいいが、お春、おめぇの郷はどこだい?」
「あい、あたしは、上州谷地窪の生まれです。」
「上州、、それはそれは、
 それがどうして、江戸なんぞに、、、、。」




お春が十五の時、
大店の番頭という男が谷地窪にやって来て、
お春を養女に貰い受けた。
どうしてこんな田舎娘をという父母の疑問も、
支度金という名目の大枚の前では、言葉にならなかった。


江戸の旦那様にお目通りする前には、
女中三人がかりで、体を磨かれ、
結いを解かれ、髪を切られ、振り分け髪にさせられた。
そのまま全裸での、お初のご挨拶となった。

主人は、お春を立たせると、
その無毛の股間に頬を寄せ、いたくお気に入りの様子だった。


お目通りの後、番頭が言い含めるようにお春に言った。

「旦那様は、一昨年、お内儀さんを亡くしましてな。
 お子はおりませんでした。
 旦那様が種無しという噂もありますが、、、。
 そんなこんなで、お子を欲しがりまして、
 ところが、いつのまにやら、その思いが捻じ曲がってきました。
 男のお子ではなく、女のお子が欲しいと、、、
 それも、、、幼女を、、、性欲の捌け口として、、、、。
 まさか、本当の幼女というわけにもまいりませんで、
 あっしが、町々村々を廻りまして、
 ようやく探し当てたのが、お春さん、あんたなんです。」

幼女の代わりに、白板娘を、、、ということらしい。


「あい、旦那様。
 かしこまりました、旦那様。」

お春に許される言葉はそれだけであった。
主人の命じられるままに、様々な格好で股間を開く。
乳房に興味のない主人は、いつも股間を舐め続け、
お春はその涎が、大の嫌いだった。
もちろんお春の望まぬ破瓜の後も、
快を感じた事は、一度も、、なかった。

月のものがくると、主人は途端に不機嫌になった。
幼女に月のものは来るはずがないと、、、、。
股ふさぎに六尺褌姿で、納屋に閉じ込められる事もあった。


お春が十七の時、番頭が新しい娘を連れてきた。
主人の興味はそちらに移り、お春は芸者置屋に売られた。
三味や謡い踊りも、読み書きすらもできぬお春は、
年端もいかぬ娘たちに混じって、小間使いからの出発であった。
あねさんの踊りの稽古を盗み見て、
夜は、お座敷陰の廊下で謡いを盗み聞き、
身を立てようと必死なお春であった。



ぼそぼそと語るお春の身の上話が終わった。

「そよなぁ、お春も人知れずの苦労があったんだなぁ。
 せっかくの芸を、こんな居酒屋に埋もれさせていいのか?」
「あい、あたし、人生で今が一番しあわせですから。」
「ぱいぱんお春、、、、
 ちゅうことは、今は、俺がぱいぱんお春を独り占めかぁ。」

白板の股間を晒しながら、、、お春は、、しあわせだ、、
お春が、柱に縛られ、白板の股間を晒している。
それを肴に、賢兵衛は、猪口を重ねている。
横で酌するお礼も、お春の緊縛姿に見惚れているようだ、、。
むろん、お春も、縄に責められ顔を歪ませながらも、
その心のうちは、、しあわせ、に違いない、、、








紫陽花が咲き、蝸牛が這い出して、
江戸にも梅雨の季節がやってきた。

「おい、知ってるか?
 居酒屋賢兵衛はなぁ、
 肴が傷みやすい、ちゅうこんで、
 雨ん日は、店を休みにするらしいぞ。
 客思いの、意気な店じゃねぇか。」

噂はしょせん噂。
これで、店を休みにしても、誰も文句は言うまい。


二枚の木札が店先で揺れている。
『今日休』『明日休』、、、、

はてさて、今日、明日、、、、
、、そこではどんな痴態が繰り返される事やら、、、、






本所五間掘においでの際は、
ぜひ、居酒屋賢兵衛にお立ち寄りくださりますように。
うまいめし、うまい酒と肴でお待ちいたしております。


、、雨や嵐の日、以外は、、、、






 ******** 完 ********



***************************************
 
言い訳的あとがき


時代考証も何もない。
江戸、と書いただけで、年号を推察する文章もない。
プロの作家さんの作品を読んだ真似とイメージだけで書いた。
風俗も話し言葉も、時代小説もどきだし、
まぁ、いい加減で、お叱りを受けるのは覚悟の上。
いえいえ、叱る事さえアホらしいのかもしれません。

いろいろ、力不足に歯噛みしながらも、
それでも、個人的には、気に入っている。
平成の今の世の中のすぐ隣に、
雨と嵐を恋願うお礼とお春の江戸が、
パラレルに流れているような、そんな愛しい気分だ。

江戸言葉、町民の暮らし、
まともに調べたわけではないけれど、
極めつけで困った言葉がある。
マゾって、サドって、江戸言葉でなんて言うの?
『被虐の好事家、、』いまひとつ、カチッと治まらない、、、。
、、『汚門戸』だけは、もっともらしく書いたけれど、、、。


今回は、勢いだけで書いた。
もう少し、勉強してから、書くべきだったかと、
半分、後悔している。

もっともっと調べて、
もっともっと煮詰めて、
情緒あふれるSМ掌編に挑戦してみたい。

いつになるか、可能かどうかは、わかりませんが、、、、。



じゃぁ、又。        レイ




ps.
時代小説ファンなら、お気づきでしょうが、
居酒屋賢兵衛は、宇江佐真理さんの『鳳来堂』を真似ている。
ついでに、短編「五間掘の雨」から、雨のイメージをいただいた。
もちろん宇江佐真理さんの連作短編は、
ほっこり癒される江戸人情を細かに描いておられる。
こんな卑猥なブログで取り上げる事すら申し訳なく、
この場を借りて、お詫びするしかない、、、。

 

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コメント


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堪能しました

新境地開拓、楽しませてもらいました。次回作も期待してます

双角 | URL | 2012年11月13日(Tue)09:10 [EDIT]

途中何度もコメントさし上げようかと思いながら

完、までじっと我慢しておりました。
こうやって、全編読み終わると、
レイさんの文章構成の巧みさがわかります。

初回にさりげなく掲げられた疑問、、
賢兵衛さんはどうしてお春さんを姐さんと呼ぶのか。
お礼さんと賢兵衛さんの馴れ初め。
そして、お春さんの経歴。
雨の日だけの御調教の訳、、。

SMという範疇で、さりげなく物語を綴って、
さりげなく読者を納得させて、、、、さすがです。

私も、居酒屋賢兵衛、探してみます。
もちろん晴れた日に、、、
いえ、雨の日に、そっと覗いた方がいいのかしら?
 

あつこ | URL | 2012年11月13日(Tue)13:11 [EDIT]

なかなかの味わい

売り物にするプロの作家なら、細やかな時代背景や風俗を調べる必要があるけど、見返りのない "アソビ" なら充分以上な出来映えです。

「二匹の…」 を題材に時代劇で仕立てる発想なんざ、見上げたもんでさぁ。
こちとら 馴染まぬ酒を飲んだり本屋に寄ったり、すっかり魅せられちまったぃ。
また気が向いたら書いておくんなせぇ。
あっしは楽しみにしておりやすぜ。
ありがとよ、お礼どの

玉露 | URL | 2012年11月13日(Tue)16:19 [EDIT]

しっかり読み込ませていただきましたよ

小説の次のページをドキドキしながらめくるように、
連日楽しませていただきました。
あとがきでおっしゃっているように、
現代のレイさんハルさんと江戸のお礼さんお春さんが、
すぐ隣でパラレルに流れている気がしてきました。
行間と省略と毎回のオチの言葉、、、、
やっぱり、私、このブログに惚れ直しました。
『掌編江戸の風』シリーズで続けてください!!!
 

kaibo | URL | 2012年11月13日(Tue)17:49 [EDIT]

双角さん様、ありがとうございます

この連作掌編を綴りながら、私自身が楽しんでおりました。
だからと言って、次回作があるとは限りません。
お願いです。あまりプレッシャーあたえないで下さい、、、

ありがとうございました。
又、遊びに来てください。     レイ
 

Ray | URL | 2012年11月13日(Tue)18:23 [EDIT]

あつこさん、ありがとうございます

いえいえ、勢いだけで書き出したのではありますが、
SMだけの物語より、しっぽり、お礼、お春、賢兵衛の過去にも触れたいと、、、
そんなこんなで、今回の連作掌編になりました。
お楽しみいただけたとしたら、何よりの喜びです。

スカイツリー観光の片手間に、
居酒屋賢兵衛、探してみてください、、、、、。

ありがとうございました。
じゃぁ、又。        レイ
 

Ray | URL | 2012年11月13日(Tue)18:33 [EDIT]

玉露様、ありがとうございます

僭越ではありますが、
宮部みゆきさんやあさのあつこさんが、時代小説を書き出した気分を、、、
ちょっとだけ味わった今の私です。
まぁ、プロなら、編集スタッフがいろいろ資料を集めてくれるのでしょうが、
ど素人の私としては、この程度が限界かもしれません。
お楽しみいただけたとしたら、望外の喜びです。

>また気が向いたら、、、、
書きたいと思ってはおりますが、
お願いいたします、、今回以上は、、当分無理です、、。

ありがとうございました。
又、遊びに来てください。   レイ
 

Ray | URL | 2012年11月13日(Tue)18:44 [EDIT]

kaiboさん、ありがとうございます

いの一番のコメント、ありがとうございました。
それからも読み込んでいただいて、筆者として、何よりの喜びです。
私も、江戸時代のお礼とお春に、興味しんしんですが、、
続きがあるのかどうかは、、、分かりません。
これは、、ってそんなヒラメキがあったなら、
『掌編江戸の風』は続くのかもしれません。
期待しないでお待ち下さい。

ありがとうございました。
じゃぁ、又。          レイ
 

Ray | URL | 2012年11月13日(Tue)18:51 [EDIT]

れいさんお疲れ

今までで、一番楽しんだれいと春のブログでした。コメント遅れてごめんなさい。今は、2つの仕事に、追われてます。れいさんも、お仕事お疲れ様です。_(^^;)ゞ

茶 | URL | 2012年11月13日(Tue)20:07 [EDIT]

お春さんの想い

お礼さん、お春さん、賢兵衛様、、、
いろいろな人生をかかえながら、、
>あい、あたし、人生で今が一番しあわせですから、、、
こんな言葉でしめくくるレイさんの感性と創作力に感服です。
素敵な物語をありがとうございました。
当然、続編ありですよね?
 

zaimu | URL | 2012年11月13日(Tue)20:51 [EDIT]

茶さん

ちゃうちゃう、レイとハルではなく、お礼とお春であります。
まぁ、とにもかくにもお楽しみいただけたなら、望外の喜びであります。
お仕事がんばってください。
じゃぁ。         レイ
 

Ray | URL | 2012年11月13日(Tue)20:59 [EDIT]

zaimuさん、ありがとうございます

お楽しみいただき感激です。
私自身も、江戸物語に陶酔してしまいましたので、
続編とは言わないまでも、『掌編江戸の風』を続けたいとは思っていますが、
できればもっと、しっぽりと御調教を綴る事ができたらと、、
そんな欲さえ芽生えています、、、。
いつになるかは分かりませんが、いつの日か、、。

ありがとうございました。
じゃぁ、又。        レイ
 

Ray | URL | 2012年11月13日(Tue)21:06 [EDIT]

僕が番頭なんだ?

いい処です。_(^^;)ゞ違っていたらごめんなさい。読みながら自分の登場する所探していてのコメントです。

茶 | URL | 2012年11月14日(Wed)19:38 [EDIT]

茶さん

お春の股間を嘗めまわす変態大店の主人でも、
それに仕える番頭はんでも、
それを横目に通り過ぎる通行人その1でも、
ご自由に、妄想してください。
じゃぁ。          レイ
 

Ray | URL | 2012年11月14日(Wed)20:12 [EDIT]

解りました

お春の股間を嘗め廻す。大店の主人に決定します。_(^^;)ゞピンクのお春の股間は酒のつまみにいいで~お礼酒もってこい~123はい!

茶 | URL | 2012年11月15日(Thu)06:52 [EDIT]

はじめまして。

はじめまして、ご主人様の玩具というブログをしております、HNは玩具と申します。
いつもブログを拝見しています。
知的で、色っぽい文章を書かれるなあって思っております。

勇気を出してコメントを書こうとするのですが、
私は文章も苦手なので、恥ずかしくて
いつも読み逃げばかりしています。

更新楽しみにしています。 

玩具 | URL | 2012年11月15日(Thu)10:52 [EDIT]

茶さん

どうぞお好きなように、、、
ただし、お春の股間であって、ハルの股間ではありませんので、
たとえハルファンの茶さんと言えども、そのへんは、お間違えなきように。
じゃぁ。      レイ
 

Ray | URL | 2012年11月15日(Thu)19:52 [EDIT]

玩具さん、初めまして

いつも、足跡残していただきながら、こちらこそ、読み逃げ状態でした。
とは言え、お互い読み逃げしながら、長いお付き合いになっていますよね。

主様のお言葉、玩具さんの想い、、、
>文章が苦手、、
なんて事はありませんよ。
玩具さんの想いは、しっかり伝わっていると感じます。
私の場合、それを『物語』風に綴っております。
控え目な2番目の奴隷、、なんて言いながら、
実は、自己顕示欲が凄く強い私なのかもしれません。

ありがとうございました。
これからも仲良くしてください。
じゃぁ、又。           レイ
  

Ray | URL | 2012年11月15日(Thu)20:03 [EDIT]

お春と、春

れいさんが、お礼じゃ。いくら考えても、妄想なら区別する事無いなあ~。でしょう。仕事中ずいぶん考えたよ。違いが有れば。教えて下さい。

茶 | URL | 2012年11月16日(Fri)22:01 [EDIT]

茶さん

『江戸妄想譚』すっかりお気に入りいただいたようで、
どんな形になるのかは分かりませんが、
江戸物には、もう一度挑戦したいとは思っています。
じゃぁ。      レイ
 

Ray | URL | 2012年11月17日(Sat)17:20 [EDIT]