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御主人様と二匹の奴隷達の物語

レイが綴る牝奴隷ハルとレイの物語、、、、、。ほんの偶然が、私を、、、。

掌編江戸妄想捕り物控 その弐

 
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盗み聞き


「賢さん、俺を見くびっちゃぁいけねぇ。
 お上から十手を預かってこのかた、
 強請りたかりはもちろん、袖の下も断り、
 俺が信じる正義を貫いてきたと自負してる。
 あの娘が、殺し、だって言ぅんなら、
 俺ぁ、職でも命でも賭けてやる。
 十手を返しても、かかぁの仕立て屋で、食うには困らねぇ。」
猪口をぐいっと飲み干して、茂蔵は啖呵をきった。


「勘どころがずれているかもしれやせんが、
 ど素人のあっしの独り言、、、、、」
「いや、こんな時こそ、ど素人の方が、しっかり物が見えてる。
 おい、お礼ちゃん、熱いのをもう一本。」
熱燗を運んできたお礼が去るのを待って、賢兵衛が話し出した。

「先日親分がおっしゃってた、最近増えてる近在の『神隠し』、、
 この件と繋がりやせんか?」
「あの死んだ娘の身元もまだわかっちゃいねぇ。
 俺も、そんなところかと思ってはいたんだが、、、、。」
「そして、親分がおっしゃったあの縛り、、、
 後手高手小手、、縄好きの好事家がよくやる縛りです。」
「縄好きの好事家?、、、
 変態縄師、、、ってやつか?」
「おそらく、、、。」

お礼が、頼みもしない肴を運んできた、、、。
お礼もこの話が聞きたくてしょうがないらしい。
賢兵衛は、邪険に追いやる。
女を縛って喜ぶ変態がいる、、、、
「女を縛って喜ぶ変態がいるって話は聞いた事がある。
 ってぇ事は、、、、
 あの娘、、、、近在からさらわれて来て、
 無理やり縛られたあげくに、玩具にされて犯されたと?」
「それも、、、、そんな噂が親分の耳に入ってねぇって事は、
 その辺のやさぐれ木っ端の仕業じゃなく、、、、
 貧乏人が近寄れない大店の旦那連中か、
 あるいはお武家さんも絡んで、、。」
「もしそうなら、許せねぇな。
 金持ちの道楽で、あの娘、、
 弄ばれ、そのあげくに、殺されたか、身を投げたか、、、。
 いや、それだけじゃぁねぇ。
 まだ、他にも、たくさんの娘たちが、、、、」

茂蔵はよほど腹に据えかねたのか、怒りをぶつけるように、
猪口ではなく、徳利に口をつけて、そのまま飲み干し、
乱暴に腰を上げた。

「賢さん、あんがとよ。
 その辺から、当たりをつけてみる。」

「親分さん、くれぐれもお気をつけて。
 与力様、同心様が『身投げ』で片付けようとしている事、
 それだけは、お忘れなきように。」








茂蔵の憤怒なのか、酒が辺りに飛び散っている。
そこに布巾をかけながら、お礼がつぶやいた。

「娘さんの仇、ぜひ討って欲しいですねぇ、賢様。」


こいつ、やはり盗み聞きしていやがった。



 ******** つづく ********

 

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コメント


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油断していたら、「江戸物」始まっていた。
今回は、しっぽり系、、なのか?
 

俺 | URL | 2013年01月21日(Mon)10:37 [EDIT]

相棒

岡っ引きの茂蔵さんには「相棒」はいないんですかね?
きっと登場してくれると信じてます(笑)
水谷豊を彷彿とさせる 鮮やかな推理で、悪代官を懲らしめてくだせぇ( ~っ~)/

玉露 | URL | 2013年01月21日(Mon)19:21 [EDIT]

俺さん、ありがとうございます

はい、短編時代小説をいろいろ読んでみると、
まるで癒しのような『しっぽり』が多いので、
それに憧れて、の今回の物語であります。
ご意見、ご批判、お待ちいたしております。

ありがとうございました。
じゃぁ、又。        レイ
 

Ray | URL | 2013年01月21日(Mon)19:40 [EDIT]

玉露様、ありがとうございます

はい確かに、推理小説的展開をフト考えましたが、
どんなにひねり出そうと思っても、所詮は無理でした。
まぁ、『相棒』は、陰で協力する『賢兵衛』ということで、お許し下さい。
今回は、派手な調教も立ち回りもない、『癒しSM』を目指しております。

ありがとうございました。
又、遊びに来てください。    レイ
 

Ray | URL | 2013年01月21日(Mon)20:04 [EDIT]