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御主人様と二匹の奴隷達の物語

レイが綴る牝奴隷ハルとレイの物語、、、、、。ほんの偶然が、私を、、、。

掌編江戸妄想捕り物控 その参

 
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見ざる聞かざる言わざる


手掛かりを求めて終日走り回っているに違いない茂蔵が、
ある晩、疲れきった体で、居酒屋賢兵衛にやって来た。

「親分、何か手掛かりはありやしたか?」
「いや、今んとこ、なんも見えねぇ。
 土左衛門の『ふくれ』が少ないところから、
 この堀の近くの上から流れてきたとあたりをつけたんだが、、」
「大店の旦那衆の住まいや、武家屋敷では手が出せねぇ?」
「おぉ、そうよ。よほどの証でもない限りはな。」

お礼が酒と肴を運んできた。
その腕を、むんずと捉まえて、茂蔵は、懇願するように言った。
「お礼ちゃん、なんか、とりわけの噂を聞かねぇか?」
驚いたように、一歩さがって、お礼が答える。
「居酒屋の娘、女中は、見ざる聞かざる言わざる、です。」
「てぇ事は、、、、、、何か見たか?、何か聞ぃたんか?」
望まぬ痴態を晒している娘たちが、、、
茂蔵は、賢兵衛を振り向く。
「賢さん頼む。見ざる聞かざる言わざる、、は、分かった。
 じゃが、こうしている間にも、
 たくさんの娘達が、望まぬ痴態を晒しているのかもしれん。
 頼む、、、、。
 お礼ちゃんの言葉に、つぶやかざる、、は、無かったぞ。」


賢兵衛は、まるで板戸の木目を数えるように、
あらぬ方向を見ながら、口を開いた。

「むぅぅん、、、最近、急に金回りがよくなった、、、
 口入れ屋と大工、、、そんな噂を聞きやしたねぇ。
 その口入れ屋は、あこぎな男で、
 金のためなら、人さらいもしでかす奴だとか、、、。
 こっからは、勝手な想像ですけんど、、、
 たくさんの娘を集めたら、、、、
 閉じ込める座敷牢も必要で、、大工に秘密仕事を依頼、、。」

「うんにゃ、賢さん、もう一言、つぶやいておくんなせぇ。
 その大工は、どこで仕事をしたんだろねぇ?」

「さぁ、、、上総屋、、とは聞こえましたけんど、しかとは。」









「上総屋の本宅に盗人があったってよ。
 それが、どじな盗人で、なんも盗らずに逃げちまったらしい。」

三日後、居酒屋賢兵衛では、そんな話でもちきりになった。





茂蔵親分、、職と命を賭けちまったかぁ、、、


賢兵衛は、密かに願っている。
茂蔵に、なんのお咎めも無い事を、、、、。



 ******** つづく ********

 

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コメント


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木っ端

同心がマトモに一人で動いても、強大な力の前では 太刀打ちできませんからね。
なんとか「証拠」だけを見つけ出して、無事でいて欲しいものです。

玉露 | URL | 2013年01月22日(Tue)11:06 [EDIT]

さらわれた娘達の卑猥なSM描写を期待して読み進めたんだがなぁ。
そこは勝手に想像しろって事か?
 

とおりすがり | URL | 2013年01月22日(Tue)15:56 [EDIT]

玉露様、ありがとうございます

与力、同心、岡っ引き、下っ引き、、、
あの時代、それぞれの立場で、庶民からの搾取、、それが現実で、、、
銭形平次的熱血漢はいなかった、、、らしいのですが、
やはり、弄ばれた娘を心底憂う、、そんな茂蔵であってほしいと、、
そんな想いの今の私であります。

ありがとうございました。
又、遊びに来てください。   レイ
  

Ray | URL | 2013年01月22日(Tue)19:32 [EDIT]

とおりすがりさん、ありがとうございます

こんなアホブログを、
皆様それぞれの想いで読んでいただける事、感激いたしております。
残念ながらご期待には沿えませんでしたが、
今回の物語は、勝手な思い込みではありますが、
「癒し的SM」を目指しましたので、過激表現は、なしであります。
行間で、お楽しみいただければ、これに勝る喜びはありません。
ありがとうございました。
じゃぁ、又。       レイ
 

Ray | URL | 2013年01月22日(Tue)19:43 [EDIT]